キャラクターIPの効果検証|導入前後の比較とアンケート設計

3Bros.works JOURNAL CHARACTER / RESEARCH & EVALUATION
LOOK BEYOND THE NUMBERS

数字が変わった。
その理由まで、
確かめていますか。

キャラクターを導入した後、反応や問い合わせが増えた。 うれしい変化ですが、同時に広告やキャンペーンを実施していれば、 キャラクターだけの効果とは言い切れません。

効果検証では、何と何を比べるのか、誰に何を聞くのかを先に決めることが大切です。 この記事では、導入前後の比較条件とアンケートの設計例、 結果から次の改善を考える方法を紹介します。

キャラクターIPの効果検証は、問いを具体化する

「効果があったか」だけでは、何を調べればよいかが定まりません。 キャラクターを使う目的に合わせて、確かめたいことを一文にします。

RECOGNITION

覚えられているか

キャラクターを見た記憶があり、どの会社のものか分かるかを確かめます。

IMPRESSION

印象に変化があるか

企業に対する親しみやすさなど、狙っていた印象の変化を確認します。

UNDERSTANDING

説明が伝わったか

紹介したサービスの内容や利用手順を、受け手が理解できたかを確かめます。

検証する問いの例

「展示会で使用したキャラクターは覚えられているか。 さらに、キャラクターを見て出展企業を思い出せるか。」

前半はキャラクターの記憶、後半は企業との結びつきを調べています。 同じ指標にまとめず、別々に確認します。

目的別のKPI選びや月次レポートの基本は、 キャラクターIPの効果測定方法|目的別KPIとレポートの作り方 で整理しています。本記事では、その指標を比較・調査する際の設計に焦点を当てます。

導入前後の比較では、時期・対象・実施内容を記録する

比較を始める前に、キャラクターの使用開始日と、変更した場所を記録します。 同じ時期に行った広告、値引き、商品追加、サイト改修なども残してください。 後から「何が影響した可能性があるか」を確認する材料になります。

比較前にそろえる条件と残す記録
項目 そろえたい条件 違う場合に残すこと
期間 日数、曜日構成、営業日 連休、繁忙期、イベントなどの影響候補
対象者 新規・既存顧客、来場者などの対象条件 回答者の構成がどう変わったか
募集・配布方法 依頼する場所、声のかけ方、回答手段 SNS募集と店頭募集などの方法の違い
質問 文言、選択肢、順序、提示する情報 変更した箇所と変更理由
露出 掲載場所、広告量、配布量など キャラクター以外に増やした接点
集計 対象の回答、除外基準、割合の分母 未回答や重複をどう扱ったか

表は横にスクロールできます。

導入後の増加を、そのままキャラクターの効果としない

導入前後の比較は変化を把握する入口になりますが、 季節性や他の施策による影響を切り分けられない場合があります。 比較対象がない前後比較では、変化の原因を特定する根拠が弱くなることが、 英国政府の評価ガイダンスでも説明されています。

参考: GOV.UK:Quality in policy impact evaluation 。政策評価の一般的な比較設計を参考にしており、キャラクター施策の効果を示す研究ではありません。

比較対象を用意できる場合も、条件を確認します。
例えば、キャラクターあり・なしの説明資料を比較するなら、 本文や案内内容、見せる時間などをそろえ、対象者を無作為に振り分ける方法が考えられます。 結果を見てから都合のよい対象だけを選ばず、実施方法と確認項目を先に決めます。

一方、「キャラクターを見た人」と「見ていない人」を後から分けただけでは、 もともとの企業への関心の違いが残る可能性があります。 その差を、キャラクターによる変化と断定しないようにしましょう。

アンケートは、企業への印象とキャラクターの認知を分ける

質問は、答えてほしい内容を一つずつ、具体的な言葉で尋ねます。 時点間で比較する場合は、質問文や順序もそろえてください。 Pew Research Centerの調査設計ガイドでも、 質問の表現や順序が回答に影響することが説明されています。

参考: Pew Research Center:Writing Survey Questions

A.導入前後の「企業への印象」を調べる質問例

以下は、導入前と導入後に同じ条件で実施する調査のたたき台です。 調べたい会社名を示し、キャラクター画像を見せる前に回答してもらいます。 会社を知らない人に印象を無理に答えてもらわない設計にします。

質問例A:企業についての認知・印象
質問 回答形式の例 確認すること
この調査に回答する前から、[会社名]を知っていましたか? 事業内容まで知っていた/名前だけ知っていた/知らなかった/覚えていない 回答者が持っていた企業との接点
[会社名]に、どの程度親しみやすさを感じますか? とても感じる/やや感じる/どちらともいえない/あまり感じない/まったく感じない/判断できない 狙っている印象の評価。企業を知らなかった人は対象外として別集計
[会社名]について、印象に残っていることがあれば教えてください。 任意の自由記述 印象につながった具体的な接点や表現

「親しみやすく、信頼できると思いますか」のように二つの評価を一度に聞くと、 どちらへの回答か分からなくなります。 信頼感も必要なら、親しみやすさとは別の質問にしてください。

B.「キャラクターと企業の結びつき」を調べる質問例

こちらは、導入後の認知を確かめる別の調査例です。 会社名をヒントなしで思い出せるかを調べたい場合、 質問例Aと同じ回答者に続けて聞く方法は避けます。 先に会社名を示すと、答えの手がかりになるためです。

画像を使った質問の順序例

準備: 会社名やロゴを付けずに、対象のキャラクター画像を提示する。

質問1: この画像を見る前に、このキャラクターを見たことがありましたか?
回答:ある/ない/覚えていない

質問2: このキャラクターは、どの会社・ブランドのものだと思いますか?
回答:自由記述/分からない

質問3: 「見たことがある」と答えた方に伺います。どこで見ましたか?
回答:SNS/Webサイト/店舗/展示会・イベント/印刷物/その他/覚えていない (複数回答可)

調査のタイトルや会場の表示、募集文が会社名のヒントになる場合もあります。 そうした条件がある場合は、「ヒントのない認知」とは区別して記録します。

「見たことがある」と「好き」は、別の結果です。
初めて画像を見た人でも、好みの評価はできます。 画像提示後の好感度を、もともと知られていた割合として扱わないようにしてください。

説明の理解を調べる場合は、内容を答えてもらう

「説明が分かりやすかったですか」という感想だけでは、 内容を正しく理解したかまでは分かりません。 利用手順を説明したなら、「最初に行うことは何ですか」など、 説明内容に対応する確認問題を別に用意する方法があります。

その場合は、正解と採点方法を調査前に決めます。 キャラクターあり・なしを比較するなら、説明する情報と問題の難しさもそろえてください。

本文の質問例は、本記事で作成した設計のたたき台です。 妥当性が検証された尺度ではありません。対象者に試して、意味が伝わるかを確認してから使ってください。

集計は、回答人数・対象者・割合をセットで読む

集計では、調査を依頼した人数、回答した人数、各質問の集計対象人数を区別します。 「判断できない」や未回答を除く場合は、その数と除外のルールも残しましょう。

割合の差は「ポイント」で示す

架空の集計例:親しみやすさの肯定回答
項目 導入前 導入後
設問の集計対象人数 100人 120人
「とても・やや感じる」の合計 40人 60人
肯定回答の割合 40% 50%
観測された割合の差 導入後が10ポイント高い

計算方法を示す架空の数値です。各回で企業を知っている対象者を集計し、 肯定以外の回答には「判断できない」も含めると仮定しています。 人数は推奨サンプル数ではなく、統計的な有意差を示すものでもありません。

この例では「導入後の調査で肯定回答の割合が10ポイント高かった」と報告できます。 ただし、回答者の構成や同時期の施策を確認せず、 「キャラクターによって親しみやすさが10ポイント上がった」とは結論づけられません。

人数を増やすことと、偏りを減らすことは別に考える

公式SNSのフォロワーだけに回答を依頼した結果は、 その回答者の傾向として扱います。まだ企業を知らない人も含む市場全体へ、 そのまま広げて説明しないようにしましょう。

また、同じ人を追跡した調査と、各回で別の人に回答してもらった調査では、読み方が変わります。 同じ人を追跡した場合は、両方に回答した人数と、途中で回答しなくなった人の存在も確認してください。

少数の回答でも、次に確かめる疑問は見つけられます。
「会社名が分かりにくい」「何のサービスか伝わらない」といった声は、 表示や説明を点検するきっかけになります。 ただし、その声がどれくらい広く当てはまるかは、別に確かめる必要があります。

結果は「分かったこと」と「次に調べること」に分ける

数字が高い・低いだけでは、改善する場所が決まりません。 観測した結果から考えられる仮説を挙げ、確認する順番を決めます。

結果と追加確認のつなげ方
観測した結果の例 考えられる仮説 次に確認すること
キャラクターは覚えられているが、会社名が出てこない 企業との関連を伝える表示が弱い可能性 会社名・ロゴ・紹介文との配置や接触場面
見たことがある人が少ない 想定した対象者に届いていない可能性 掲載場所、配布実績、広告の対象、調査対象との一致
好感度は高いが、説明の正答率が変わらない 好ましさと、説明を助ける役割が結びついていない可能性 説明内容、配置、キャラクターの役割、問題の難しさ
一部の回答者で評価が低い 対象者によって受け取り方が異なる可能性 該当する人数、接点、自由記述。少数の差を過大評価しない

表は判断の例であり、原因を確定するものではありません。 条件や質問の問題でも結果は変わるため、デザイン変更の前に調査方法を確認します。

検証結果を残す記入例

観測:画像を見た記憶がある回答者の中にも、企業名を答えられない人がいた。

未確認:どの掲載物を見た人に、その傾向が多いかは分からない。

次の確認:主な掲載物を集め、企業名とキャラクターが一緒に伝わる構成か確認する。

対応:確認後に修正対象を絞り、変更日と内容を記録して次回調査につなげる。

複数の部署や制作先がキャラクターを使う場合は、調査結果と改善内容を共有する担当者も決めましょう。 管理体制については、 キャラクターIP事務局の役割・業務内容 で紹介しています。

実施前チェックと、よくある質問

  • 検証したい問いを具体的に決めた
  • 比較する期間と対象者の条件を記録した
  • 広告やキャンペーンなど、同時期の変更を記録した
  • 企業への印象と、キャラクターの認知を区別した
  • 質問文・選択肢・順序を事前に確認した
  • 会社名や画像を見せるタイミングを決めた
  • 分からない人が無理に答えなくてよい選択肢を用意した
  • 集計の分母と、未回答・重複の扱いを決めた
  • 調査の目的と回答の利用方法を案内した
  • 結果を確認する担当者と、次の判断時期を決めた

Q. 導入前のデータを取っていません。今からでも調べられますか?

現在の認知や印象を調べ、今後の比較の起点にできます。 過去の状態が分からない場合は、導入前後の改善としては報告せず、 「今回の調査時点で確認できたこと」として整理してください。

Q. 何人の回答があれば十分ですか?

調べたい差の大きさ、対象者、募集方法、必要な精度によって変わります。 一律に何人なら十分とはいえません。 少数の聞き取りは改善案の発見に使い、効果を統計的に判断する調査は、 必要人数を含めて実施前に設計しましょう。

Q. 「キャラクターを見て問い合わせました」という回答は成果ですか?

本人が認識する接点として記録できます。 ただし、その回答だけで「キャラクターがなければ発生しなかった問い合わせ」とまでは判断できません。 接点の確認と、施策による純増の検証を分けて扱ってください。

Q. 親しみやすさが上がれば成功といえますか?

親しみやすさの向上を目的にしていたか、比較条件が適切かを確認します。 事業への貢献も見たい場合は、説明の理解や相談行動などを別に確認します。 好感度だけから売上への効果を断定しないようにしましょう。

Q. どのくらいの間隔で調査すればよいですか?

接点の頻度と施策の期間に合わせて決めます。 単発イベントと、継続して使用するWebサイトでは、評価するタイミングが異なります。 結果を見ながら都合よく期間を変えるのではなく、実施前に確認時期を決めておきましょう。

TURN FINDINGS INTO ACTION

キャラクターの反応を、
次の活用につなげる。

何を確かめたいのか、今どこで使っているのか。 目的と現状を整理するところから、キャラクター活用についてご相談いただけます。

キャラクター活用を相談する →

参考情報

本文の質問・集計・判断例は、企業キャラクターの検証に合わせて作成した説明用の例です。 各参考資料が、特定のキャラクター施策の効果を保証するものではありません。

企業キャラクター制作の費用相場|料金例・見積もり項目・予算の考え方

3Bros.works JOURNAL CHARACTER / COST & PLANNING
COMPARE THE SCOPE

その制作費には、
どこまで
含まれていますか。

企業キャラクターの制作費は、基本デザインだけを頼むか、 設定・追加ポーズ・利用条件まで含めるかで変わります。 同じ「1体」の見積もりでも、受け取れるものが同じとは限りません。

公開料金には、1体1ポーズで税込5.5万円からの例や、 複数ポーズと設定などを含めて税別20万円からの例があります。 金額と制作範囲をセットで確認することが、予算を考える出発点です。

企業キャラクター制作の費用相場は?公開料金で見る目安

予算の目安をつかむため、制作サービスの公開料金を紹介します。 下表は条件の異なる料金例であり、業界全体の平均価格や上限・下限を示すものではありません。 3Bros.worksの料金表でもありません。

制作サービスの公開料金例
サービス・提供元 公開料金 料金に対応する主な内容
株式会社MIX 55,000円~
税込
オリジナルのキャラクター1体・1ポーズ。具体的な仕様や利用条件は個別確認。
漫画化伝説 200,000円~
税別
基本ポーズに加えて4ポーズ、プロフィール設定、著作権譲渡などを含むパッケージ。
株式会社あそびラボ 275,000円
税込
キャラクター1体の制作。通常プランの著作権は制作側に帰属し、グッズ販売等は別途相談。

2026年9月17日確認。税別20万円は消費税10%で計算すると税込22万円です。 公開料金・条件は変更される場合があります。正式な金額は各提供元の見積もりで確認してください。

「数万円から」と「数十万円」の違いを確認する

価格の幅を見るときは、企画の有無、ポーズ数、納品データ、利用条件を確認します。 例えば、基本形だけを作る依頼と、複数の場面で使える素材をまとめて作る依頼では、 比較すべき作業量が変わります。

また、提示価格に「~」が付いている場合は、掲載額でどこまで対応できるかを確認しましょう。 希望する絵柄や衣装、細部の描き込み、追加の制作物によって、個別見積もりになることがあります。

相場は、候補を探す入口として使いましょう。
予算に近い料金を見つけたら、次は「必要な用途を満たせるか」を確認します。 金額だけから、仕上がりや提案の質、運用のしやすさを判断することはできません。

制作費が変わる見積もり項目

見積書に「キャラクター制作一式」とだけ書かれている場合は、 次の項目を分けて確認してください。 別料金なのか、基本料金に含まれているのかが分かれば、比較しやすくなります。

見積もりで確認したい7つの項目
項目 含まれる作業の例 確認すること
企画・コンセプト 目的整理、対象者の確認、モチーフや性格の検討 企画から相談できるか、社内で用意する前提か
基本デザイン ラフ案、基本形の清書、配色 提案数と、最終的に納品される点数
追加ポーズ・表情 案内、お辞儀、喜びなどの展開 顔だけの変更と全身の描き直しで料金が違うか
修正 形・色・表情などの調整 含まれる回数、修正できる段階、大幅変更の扱い
納品データ 透過画像、印刷用データ、編集可能な元データ 必要な形式・サイズがそろうか、元データは納品対象か
利用条件 利用許諾、著作権譲渡などの契約条件 希望する媒体や商品展開が含まれるか
展開・運用資料 ガイドライン、投稿画像、パンフレットへの展開 キャラクター本体の制作と別料金か

提案数と納品数を混同しない

「3案提案」は、3体すべてを自由に使えるという意味とは限りません。 複数のラフから1案を選び、採用案だけを仕上げて納品する契約もあります。 不採用案の利用や、別案の追加仕上げを希望する場合は、条件を確認しましょう。

追加ポーズは「何点」だけでなく内容を指定する

同じ1点でも、手だけを変えるポーズと、全身を別の角度から描くポーズでは作業が異なります。 「案内用に右を指す」「椅子に座って説明する」など、 必要な動作を示して見積もりを依頼すると、追加費用の認識をそろえやすくなります。

利用条件によって、公開後の費用も変わる

企業キャラクターは、Webサイトから営業資料、広告、グッズへと使用場面が広がることがあります。 制作時には、今回使う媒体と、将来予定している使い方を分けて伝えてください。

「商用利用可」という表示だけでは、商品化、第三者への提供、追加制作の扱いまで判断できません。 自社が実際に行いたい利用方法を、具体的に確認することが大切です。

USE

利用する範囲

媒体、期間、地域、商品化など、利用できる条件と追加料金の発生条件を確認します。

OWNERSHIP

権利の扱い

利用許諾と著作権譲渡を区別し、契約で何が認められるのかを確認します。

UPDATE

変更・追加制作

社内や別の制作者が手を加えられるか、承認が必要か、追加費用があるかを確認します。

元データの納品だけで、自由に変更できるとは判断しないでください。
文化庁のイラスト制作向け契約書式でも、作品の改変について注意事項が示されています。 色の変更、ポーズ追加、切り取りなどを予定している場合は、 変更できる範囲と承認方法を契約時に確認しましょう。

参考: 文化庁「イラストの作成:契約対象・注意事項」

運用時の色や形、使ってよい表現を整理する資料については、 企業キャラクターのデザインガイドラインの作り方 も参考にしてください。 ガイドライン制作が見積もりに含まれているかも確認しておくと安心です。

予算は「制作・初回展開・継続利用」に分ける

キャラクターが完成しても、紹介ページや投稿画像などの制作が必要になる場合があります。 予算を考えるときは、本体のデザイン費だけでなく、最初に使い始めるまでの費用も整理しましょう。

CREATE

制作する費用

企画、基本デザイン、必要なポーズ、データ整備、契約条件に応じた費用。

LAUNCH

公開・展開する費用

紹介ページ、投稿画像、印刷物、グッズ試作など、初回の使用に必要な費用。

CONTINUE

使い続ける費用

追加ポーズ、季節企画、運用資料の更新、契約によって必要な継続利用料。

予算を分けて考える計算例

以下は費用の整理方法を示すための架空の計算例です。 市場相場、実際の見積もり、3Bros.worksの提供価格を示すものではありません。

Webと営業資料で使い始める場合の仮定
項目 仮定する内容 仮定額・税別
企画整理 目的・対象者・設定の整理 30,000円
基本デザイン 採用する基本形1点の制作 120,000円
追加ポーズ 案内に使う2点 40,000円
簡易運用資料 色・基本形・使用上の注意を整理 30,000円
初回の展開物 Web掲載画像と営業資料用の配置データ 50,000円
税別合計 270,000円
消費税10%で計算した税込合計 297,000円

この例では、希望するWeb・営業資料での利用が上記金額に含まれると仮定しています。 印刷・製造、広告配信、商標に関する調査や出願、将来の追加制作などは含めていません。 実際の見積もりでは、それぞれの要否と費用を確認してください。

外注費とは別に、社内の作業時間も確保する

社内では、情報提供、意見の取りまとめ、デザインの確認、公開準備などが発生します。 制作費を確保していても、確認担当者が決まっていないと進行が止まることがあります。 予算とあわせて、窓口担当者と承認者の予定も確認しておきましょう。

見積もりは、同じ条件の確認表で比較する

複数の制作先へ相談する場合は、同じ依頼条件を渡します。 各社の提案内容が異なる場合も、必要な条件を満たしているかを並べると、 金額差の理由を確認しやすくなります。

見積書を受け取ったら埋めたい確認項目
比較項目 A社・記入欄 B社・記入欄 確認ポイント
総額・税区分 ____ ____ 税込・税別をそろえる
企画・設定 ____ ____ 依頼側が用意する範囲を確認
提案数・納品数 ____ ____ ラフの数と完成品の数を分ける
ポーズ・表情 ____ ____ 点数に加えて動作の内容をそろえる
修正の条件 ____ ____ 回数・時期・大幅変更の定義を確認
データ形式 ____ ____ Web・印刷・元データの対応を確認
利用・権利の条件 ____ ____ 自社の予定する利用が可能かを確認
追加・継続費用 ____ ____ 追加ポーズ、更新、利用料の条件を確認
支払い・中止時の扱い ____ ____ 着手金、支払時期、途中中止の費用を確認

記入欄は資料へ転記して使うためのものです。このページ上で入力・保存する機能はありません。

見積もりに書かれていない項目を「無料」と判断しないこと。
「一式に含む」「別料金」「対応しない」「条件により見積もり」のいずれかを確認し、 発注前に記録を残してください。

予算を調整するときのコツと、よくある質問

必要な仕様を決め、制作する時期を分ける

予算を抑えたい場合は、最初に使う場面で必要なものを整理します。 例えば、Webの案内役として使い始めるなら、 基本形と必要なポーズを先に制作し、季節の衣装やグッズ用素材は後から追加する方法があります。

ただし、後から追加すると別の制作費や調整費がかかる場合もあります。 今回まとめて制作する場合と、分けて依頼する場合の条件を確認したうえで判断しましょう。

  • 今回使う媒体と、将来の候補を分けた
  • 必要なポーズを具体的な動作で整理した
  • 社内で用意できる情報や原案を確認した
  • 確認担当者を決め、修正意見をまとめられるようにした
  • 公開に必要な展開物の費用も確認した
  • 追加制作や利用範囲の変更時にかかる費用を確認した

Q. 原案を用意すれば安くなりますか?

原案の清書・データ化に対応したプランがあれば、企画から依頼する場合と料金が変わることがあります。 ただし、原案の調整や再設計が必要な場合もあるため、 そのまま仕上げられる内容かを制作先に確認してください。

Q. 著作権譲渡は必須ですか?

必ず譲渡を受ける形だけとは限りません。 予定する利用を契約上の許諾で満たせるか、他社への追加制作依頼や商品化まで想定しているかなど、 将来の使い方も含めて確認します。必要な条件が判断しにくい場合は専門家に相談してください。

Q. 追加費用は、どのようなときに発生しますか?

契約によりますが、制作範囲の追加、確定後の大幅変更、規定回数を超える修正、 新しい媒体や商品への利用などが確認対象になります。 費用が発生する場合は、追加作業に着手する前に金額と納期を提示してもらいましょう。

Q. 制作費以外に、毎月の費用も必要ですか?

月額費用の有無は契約によって異なります。 買い切りの制作費とは別に、継続利用料や運用支援費などがあるかを確認してください。 自社で運用する場合も、担当者の作業時間や追加素材の制作費は考えておく必要があります。

Q. 費用対効果は、何で判断すればよいですか?

制作の目的によって変わります。認知、サービス理解、問い合わせなど、 何を改善するための取り組みかを決めてから指標を選びます。 キャラクターIPの効果測定方法 で、目的に応じた考え方を紹介しています。

PLAN YOUR BUDGET

予算と使い方を、
一緒に整理しませんか。

使いたい媒体、必要なポーズ、公開希望時期、予算の目安をお聞かせください。 企業キャラクターの制作・活用についてのご相談は、3Bros.worksへ。

制作範囲と費用を相談する →

参考情報・料金の確認元

料金情報の確認日:2026年9月17日。 他社の公開料金は制作範囲の違いを説明するための参考例です。 各社の優劣を示すものではなく、個別案件の価格を保証するものでもありません。

企業キャラクターの作り方|企画・制作依頼・公開までの7ステップ

3Bros.works JOURNAL CHARACTER / CREATIVE PLANNING
START WITH A PURPOSE

そのキャラクターは、
誰に、何を
伝える存在ですか。

企業キャラクターを作るとき、最初に考えたいのは、 見た目に加えて「会社の中でどんな役割を担うか」です。 商品の案内役、採用広報の聞き役、店舗での説明役では、必要な表情や使い方も変わります。

企業キャラクターの制作は、目的・届けたい相手・使用場面を整理し、 設定、依頼条件、デザイン、公開準備の順に進めると判断しやすくなります。 初めて担当する方に向けて、7つのステップと依頼書の記入例を紹介します。

企業キャラクターを作る目的と役割を決める

「親しみやすい会社にしたい」という希望だけでは、デザインを選ぶ基準が曖昧になります。 誰との接点で、どのような伝わり方を目指すのかまで具体化しましょう。

例えば、複雑なサービスの理解を助けたいなら、 キャラクターが疑問を投げかけたり、説明のポイントを案内したりする役割が考えられます。 採用広報なら、社員の仕事を紹介する聞き役として設計する方法もあります。

企業による活用の全体像は、 キャラクターIPの企業活用と運用の考え方 も参考にしてください。

GUIDE

理解を助ける

サービスや商品の説明を案内する役割。質問や指差しのポーズが活用候補になります。

CONNECT

接点をつくる

SNSやイベントで話題の入口になる役割。継続して登場できる企画と担当者が必要です。

REPRESENT

企業らしさを伝える

会社の姿勢や価値観を表す役割。見た目と発言内容に一貫性を持たせます。

最初は主な役割を1つ決めておきましょう。
販促、採用、社内広報のすべてを同時に担わせると、判断基準が増えます。 最初の使用場面を決め、別の場面への展開は追加で検討すると整理しやすくなります。

届けたい相手と、最初に使う場面を絞る

同じキャラクターでも、スマートフォンの小さなアイコンと、 展示会の大きなパネルでは見え方が異なります。 デザインに着手する前に、使用媒体と表示サイズを整理してください。

最初の使用場面から必要な仕様を考える
使用場面 想定する役割 制作前に確認すること
Webサイト サービス説明・操作案内 スマートフォンでの大きさ、背景色、文字との配置
SNS 投稿の案内役・企画の登場人物 アイコンでの見え方、投稿画像の比率、必要な表情
営業資料・パンフレット 説明の補助・ポイントの強調 印刷サイズ、カラーとモノクロ、指差しなどのポーズ
店舗・展示会 案内・商品への関心づくり 掲出場所、遠くからの識別、印刷・加工方法
グッズ・立体物 持ち帰れる接点・体験の提供 製造方法、再現できる線や色、追加図面の必要性

表は横にスクロールできます。必要な仕様は実際の制作物に合わせて決めてください。

将来グッズ化する可能性があるなら、初回の打ち合わせで伝えます。 ただし、まだ用途が決まっていない段階で、すべてのポーズや立体用資料を作る必要はありません。 今回必要なものと、将来追加するものを分けることが、予算と進行の整理につながります。

コンセプトとキャラクター設定をまとめる

コンセプトは、外見と行動を決める軸です。 モチーフを選ぶ際は、「人気がありそうだから」に加えて、 会社の事業や伝えたい価値とのつながりを説明できるか確認しましょう。

設定は、最初から長い物語にする必要はありません。 名前、役割、性格、話し方、行動の基準が共有できれば、制作の相談を始められます。

コンセプトの記入例

以下は、架空の設備メンテナンス会社を想定した例です。

役割:初めて相談する人の疑問を、一緒に整理する案内役。

伝えたい印象:落ち着いている、よく話を聞く、分かる言葉で説明する。

モチーフの方向:点検や発見を連想させる形。具体案は制作時に検討する。

話し方:短い敬語を基本にし、専門用語には説明を添える。

避けたい表現:故障への不安をあおる発言、根拠のない効果の断定。

最初の登場場所:Webサイトの相談手順ページと、サービス紹介資料。

「好きな見た目」と「必要な印象」を分ける

参考画像を共有するときは、どこを参考にしたいのかを言葉で添えます。 「線が少なく小さくても見やすい」「色数が落ち着いている」といった説明にすると、 特定のキャラクターの姿を模倣せず、目指す方向を伝えやすくなります。

設定文の整理に生成AIを使いたい場合は、 生成AIで企業キャラクターの設定・紹介文を作る方法 で、文章づくりの手順を確認できます。

制作依頼書で、範囲・予算・確認方法をそろえる

制作会社やデザイナーに依頼する際は、完成イメージだけでなく、 必要な成果物と進め方を共有します。 社内で制作する場合も、同じ項目を整理しておくと認識のずれを減らせます。

制作依頼書に入れたい項目
項目 書く内容 記入例
目的・対象者 誰に何を伝えるための制作か 初めて相談する法人担当者へ、利用手順を説明する
使用媒体 今回の用途と、将来の展開候補 今回はWeb・営業資料。将来は展示会パネルを検討
制作範囲 企画、設定、基本形、追加ポーズなど コンセプト整理、基本形、案内用の追加ポーズ
提案・修正 初期案の数、修正の範囲、追加費用の条件 ラフ段階と清書段階の確認回数を見積もり時に相談
予算 予算の上限と、その中に含めたい項目 デザイン費と初回展開物の費用を分けて提示してもらう
スケジュール 公開希望日、納品日、社内の確認期間 公開日から逆算し、社内承認と印刷の期間も確保する
承認体制 窓口担当者と最終承認者 広報担当が意見を集約し、責任者が最終承認する
納品・利用条件 データ形式、利用範囲、変更・追加制作の扱い Webと印刷に必要なデータ、追加ポーズの依頼方法を確認する

未定の項目は、未定のまま明記して構いません。
例えば「予算内で必要なポーズ数を相談したい」と伝えれば、 制作範囲を決めるための相談ができます。 すべてを決めてから問い合わせる必要はありません。

費用を比較するときは、含まれる作業をそろえる

基本形の作画のみの見積もりと、コンセプト設計や複数媒体への展開を含む見積もりは、 金額だけでは比較できません。 企画、提案数、修正、追加ポーズ、納品形式、利用条件を分けて確認しましょう。

デザイン案は、実際の使用場面に置いて比較する

デザイン案が届いたら、目的と使用場面に戻って確認します。 単体のイラストだけで判断せず、Webページ、SNSアイコン、資料などに置いた状態を見ましょう。

  • 想定する相手に、目指した印象が伝わるか
  • 会社の事業や価値観とのつながりを説明できるか
  • 小さく表示しても、顔や主な特徴を識別できるか
  • 明るい背景・暗い背景でも見やすいか
  • 必要な表情やポーズへ展開できそうか
  • 文字や商品写真と一緒に置いても、説明を妨げないか
  • 既存のキャラクターを強く連想させる要素がないか

修正の依頼は、理由と使用条件を添える

「もっと親しみやすく」という依頼は、人によって解釈が分かれます。 「スマートフォンのアイコンで目の形が分かりにくい」 「説明役として使うため、指差しの動作を読み取りやすくしたい」のように、 使用場面と困っている点を伝えると、修正の方向を共有しやすくなります。

社内の意見は窓口担当者が集約し、矛盾を整理してから制作側へ渡します。 人気投票を行う場合も、票数だけで決定せず、事前に決めた目的と仕様を満たしているか確認してください。

名称やデザインの確認は、清書・展開制作の前から進めます。
似た名称や見た目がないかを確認し、商標情報の調査にはJ-PlatPatを利用できます。 ただし、検索で見つからないことだけで、利用上の問題がないとは断定できません。 判断が難しい場合は弁理士などの専門家に確認します。

参考: 特許庁「商標を検索してみましょう」

納品物と利用条件を確認する

完成画像が届いたら、依頼時に決めた内容と照合します。 表示できるかだけでなく、予定していた媒体で使えるデータがそろっているかを確認しましょう。

納品時に確認したい内容
確認対象 確認すること
基本形・ポーズ 依頼した点数、表情、向きがそろっているか
Web用画像 必要な大きさ、背景の透過、ファイル形式が用途に合うか
印刷用データ 制作先が指定する形式・色設定・サイズに対応できるか
編集可能な元データ 納品対象か、対応ソフトは何か、編集できる条件は何か
名称・設定資料 正式な表記、紹介文、話し方などの確定版が分かるか
管理方法 確定版の保存場所と、差し替え時の更新方法が決まっているか

制作の依頼と、完成後の利用条件を分けて確認する

契約では、制作する内容に加えて、著作権の帰属や利用方法を確認します。 使用媒体、グッズ販売、第三者へのデータ提供、追加ポーズの制作、 デザイン変更など、予定している使い方を具体的に伝えて合意しておきましょう。

参考: 文化庁「誰でもできる著作権契約マニュアル:契約の内容」

データの受け取りと、自由に改変できることは別に確認します。
ポーズ変更や一部の切り取りなどを想定している場合は、変更できる範囲と承認方法を取り決めてください。 文化庁のイラスト制作向け契約書式でも、作品の改変に関する注意事項が示されています。

参考: 文化庁「イラストの作成:契約対象・注意事項」

初回公開と、継続して使うための準備をする

制作が完了しても、登場する場所と担当者が決まっていなければ、使われないままになることがあります。 公開前に、最初の掲載物と、その後に使う予定を決めておきましょう。

初回公開の準備例

紹介:名前、役割、会社との関係を説明する紹介文を用意する。

掲載:Webサイトの案内ページと、最初のSNS投稿を制作する。

担当:素材の管理担当者と、公開前の確認担当者を決める。

次の使用:サービス説明など、次に登場する企画を決める。

振り返り:何を確認するか、いつ確認するかを記録する。

色や比率、禁止する使い方など、完成後の運用ルールを詳しく整理したい場合は、 企業キャラクターのデザインガイドラインの作り方 を参考にしてください。

また、評価する項目は制作目的に合わせます。 認知を目的にした取り組みと、サービス理解を助ける取り組みでは、見るべき反応が異なります。 指標の整理は、 キャラクターIPの効果測定方法 で紹介しています。

  • 目的と主な役割を社内で共有した
  • 最初に使う媒体と掲載物が決まっている
  • 名称・デザイン・紹介文の承認が完了している
  • 予定している利用方法と契約条件を確認した
  • 必要なデータと確定版の保管場所を確認した
  • 公開後の担当者と、次の使用予定を決めた
  • 目的に応じた振り返り項目を決めた

企業キャラクター制作でよくある質問

Q. 絵を描けなくても制作を依頼できますか?

依頼できます。目的、対象者、使用場面、希望する印象を言葉でまとめておくと相談しやすくなります。 デザイン案を作る前の企画整理から依頼できるか、制作先に確認しましょう。

Q. 社内制作と外注は、どう選べばよいですか?

作画の担当者だけでなく、企画、媒体ごとのデータ制作、社内調整、公開後の管理まで対応できるかで考えます。 企画と確認は社内、デザイン制作は外注など、業務を分ける方法もあります。

Q. 制作にはどれくらいの期間が必要ですか?

企画の確定状況、提案数、追加ポーズ、確認回数、社内承認の速さによって変わります。 公開希望日から、企画・ラフ・修正・納品・掲載物制作の工程を逆算して相談してください。 印刷やグッズ製造がある場合は、その期間も別に確保します。

Q. 最初から多くの表情やポーズを作るべきですか?

最初の使用場面で必要になるものから決める方法があります。 追加制作を想定する場合は、制作費の考え方、依頼先、変更の承認方法も確認しておきましょう。

Q. 生成AIで作ったキャラクターを使ってもよいですか?

使用するサービスの条件、既存作品との類似、予定する利用方法などを確認して判断します。 公開前の確認項目は、 生成AIで企業キャラクターを作る際の注意点 で整理しています。

LET’S CREATE

会社らしさを、
使い続けられるキャラクターへ。

何から決めればよいか分からない場合も、現在の課題や使いたい場面からお聞かせください。 企業キャラクターの企画・制作・活用についてのご相談は、3Bros.worksへ。

キャラクター制作を相談する →

参考情報

本文の依頼書・設定・公開準備の例は、制作手順を説明するためのものです。 制作範囲や利用条件は個別の契約によって異なります。

キャラクターIPの効果測定方法|目的別KPIとレポートの作り方

3Bros.works JOURNAL キャラクターIP / 効果測定

キャラクター施策を、次の改善へ。

「反応があった」を、
次の判断に
つなげよう。

キャラクターを使った投稿やキャンペーンを実施したものの、「会社にとってどんな効果があったのか」を説明しにくいことはありませんか。

キャラクターIPの効果測定では、企画の目的を決め、その目的に合う指標と比較条件を揃えることが大切です。

この記事では、認知・理解促進・集客・販売などの目的別KPIと、計測の準備、レポートの記入例を紹介します。自社キャラクターと既存IPを使った施策の両方に活用できる考え方です。

キャラクターIPの効果測定は、目的から決める

キャラクター施策には、会社を知ってもらう、サービスを理解してもらう、来店や購入を促すなど、さまざまな役割があります。目的が違えば、確認すべき数字も変わります。

たとえば、サービス解説にキャラクターを使った場合、SNSの「いいね」だけでは説明の伝わりやすさを判断できません。内容の理解度を聞いたり、関連する問い合わせ内容を確認したりする必要があります。

まず「誰に、どんな変化を起こしたい企画か」を一文にし、判断の中心にする指標を絞りましょう。

企画全体の進め方は、キャラクターIPの企業活用を解説した記事をご覧ください。本記事では、実施後の評価と改善に焦点を当てます。

目的別に選ぶ、キャラクター活用のKPI

KPIは、目的に向かって進んでいるかを確認する指標です。次の表をたたき台に、自社で取得できる情報と照らし合わせて選びます。

目的別の指標と、読み取れる範囲
目的 指標の候補 合わせて確認すること
認知を広げる リーチ、表示回数、キャラクターや会社の認知を尋ねる調査 表示されたことと、覚えてもらえたことは分けて評価する
理解を促す 説明後の理解度、正答率、関連する質問の内容 閲覧時間の長さだけで理解したと判断しない
サイトへ案内する リンククリック、施策経由のセッション、対象ページへの到達 媒体側とサイト側では計測方法が異なる
相談・購入につなげる 有効な問い合わせ、購入件数、売上、商談化 重複、テスト、値引き、広告費の変化を確認する
来店・参加を促す クーポン利用、参加受付、施策を知ったきっかけ 参加者の重複や既存客の利用を区別する
採用・社内浸透に使う 応募経路、説明内容の理解度、社内での利用状況 応募数や利用回数の変化をキャラクターだけの成果にしない
FOCUS

中心指標を決める

すべての数字を同じ重さで追わず、今回の企画を判断する中心指標を決めます。

DEFINITION

数え方を揃える

「問い合わせ」は送信回数か、重複を除いた有効相談か。担当者間で定義を揃えます。

BASELINE

開始前を記録する

施策前の数字、計測方法、実施条件を残し、後から比較できる状態を作ります。

目標値は過去の実績と実施規模から置く

他社の成功事例にある数値を、そのまま自社の目標にする必要はありません。過去の配信量、対象者数、予算、問い合わせ対応力などを踏まえて仮の目標を置きます。

初回施策で基準がない場合は、計測の確認と実績の蓄積を重視し、得られた数字を次回の計画に使いましょう。

公開前に整えたい、効果測定の準備

1.媒体ごとの入口を区別する

SNS、メール、店頭POPなど、複数の場所で同じ企画を案内する場合は、どの入口から訪問したかを区別できるようにします。

Webサイトへの外部リンクには、必要に応じてUTMパラメータを設定します。参照元、媒体、キャンペーン名の表記を統一すると、GA4で施策ごとの流入を確認しやすくなります。

QRコードを使う場合も、設置場所ごとに識別したリンクを用意する方法があります。ただし、そこから分かるのは計測できた訪問であり、POPを見た人数そのものではありません。

参考:Google公式:カスタムURLでキャンペーンデータを収集する

2.問い合わせや購入の計測を確認する

GA4には、問い合わせなどの見込み顧客獲得を表す「generate_lead」、購入を表す「purchase」などの推奨イベントがあります。これらは、名前を知っているだけで自動的に正しく記録されるものではなく、実装と確認が必要です。

フォームの送信ボタンを押しただけで記録していないか、送信成功時に記録されるか、同じ操作で重複しないかを確認します。実際の問い合わせ記録とも照合しましょう。

参考:Google公式:GA4の推奨イベント

3.比較条件と確認日を決める

比較する期間の長さや曜日構成を揃え、広告費、配信対象、投稿数、価格、キャンペーン特典などの変更を記録します。

キャラクターを使う前後で、予算も商品も大きく変わっている場合、結果の違いをキャラクターだけで説明することはできません。条件が揃わない部分は、レポートに補足します。

月次レポートの作り方と記入例

レポートは数字を並べるだけでなく、「実施内容」「結果」「考えられる背景」「次に試すこと」をセットで記載します。確認できた事実と、原因についての仮説を分けることがポイントです。

記入例:キャラクターを使ったサービス紹介企画
項目 記入内容の例
目的 初めてサービスを知る人から、有効な相談を増やす
実施内容 キャラクターが質問する形式の紹介投稿を4本公開
比較条件 前後各28日。広告費は同額。対象者の構成は完全には一致しない
計測結果 対象施策経由のセッションは400から500、有効相談は8件から12件
確認できた変化 セッションは25%増、有効相談は4件増
判断の限界 件数が少なく、投稿内容も変更しているため、キャラクター単独の効果は未確定
次の検証 反応のよかった質問テーマを継続し、訴求内容を揃えた比較を計画する

上記は架空の記入例であり、3Bros.worksの実績や成果保証ではありません。有効相談は、同じ集計ルールで対象施策との関連を確認できたものを数える想定です。

割合を使うときは、分母まで明記する

「反応率」「問い合わせ率」とだけ書くと、読む人によって意味が変わります。クリック数を表示回数で割ったのか、問い合わせが発生したセッション数を対象セッション数で割ったのかを明記してください。

同じ人による複数回の行動や、同じセッション内の複数イベントを含むかどうかも揃えます。媒体ごとに定義が違う率は、そのまま横並びで比較しないようにしましょう。

REPORT NOTE

社内報告の文章例

「紹介企画経由の訪問と有効相談が前期間より増えました。ただし、投稿テーマも変更しているため、キャラクターのみの効果とは断定していません。次回は訴求内容を揃え、表現の違いによる反応を確認します。」

数字を読むときに気を付けたいこと

話題になったことと、目的を達成したことを分ける

表示回数や反応が増えたことには意味があります。ただし、販売が目的なら購入や利益、理解促進が目的なら理解度の確認までつなげて判断します。

反応が増えた投稿について、「キャラクターへの感想が多いのか」「商品やサービスへの関心が増えたのか」を内容から確認することも役立ちます。

施策経由の成果と、施策による純増を区別する

専用リンクから購入が発生しても、その人が施策なしでは購入しなかったとは限りません。計測上の成果と、キャラクターを使ったことで追加的に生まれた成果は別です。

可能であれば、対象者や配信条件を揃えた比較を行います。難しい場合は、同時期の他施策や季節性を記録し、判断できる範囲を限定しましょう。

費用は制作費だけで判断しない

費用対効果を見る場合は、企画・制作に加え、広告、印刷、運用、監修対応など、対象施策に必要だった費用を整理します。

複数年で使う制作物や、複数媒体で共用する素材は、どの期間・施策に費用を配分したかを明記してください。

問い合わせ獲得単価を出す場合は、対象施策費用を有効問い合わせ件数で割ります。0件のときに獲得単価を0円と表示せず、算出できないことと実施費用を記載します。

担当者や確認手順の整理には、キャラクターIP事務局の役割と業務内容も参考になります。

効果測定を続けるためのチェックリスト

  • 企画の目的と、対象者に起こしたい変化が決まっている
  • 成果・途中の反応・実施量を分けて記録している
  • 中心となるKPIと、その数え方を共有している
  • 公開前の数値と計測設定を確認した
  • 媒体や設置場所ごとの入口を区別できる
  • 問い合わせや購入の記録に重複・テストが混ざっていない
  • 比較期間と、広告費・配信対象などの変更を記録している
  • 未計測の項目を0件として扱っていない
  • 事実と原因仮説を分けてレポートに書いている
  • 次に試す内容、担当者、確認日を決めている

よくある質問

効果はどのくらいの期間で判断できますか?

企画の目的、配信量、購入や相談までの期間によって異なります。まず計測が動いていることを確認し、判断に必要な件数が集まる期間を設定します。公開直後の少ない反応だけで成功・失敗を決めず、事前に定めた確認日に振り返りましょう。

売上につながらないと、キャラクター施策は失敗ですか?

認知や理解促進が目的なら、その目的に合う指標で評価します。ただし、売上が出ていない理由を確認せず、認知目的だったことに後から変更するのは避けましょう。目的を変更する場合は、変更日と理由を記録します。

Web解析だけで理解度まで分かりますか?

閲覧やクリックは確認できますが、それだけでは内容を理解したかまでは分かりません。短いアンケート、説明後の質問、営業現場で寄せられた疑問などを組み合わせて確認します。

CHARACTER IP SUPPORT

キャラクター企画を、
運用と振り返りまで。

キャラクターを作った後の活用方法や、施策の振り返りに迷っている方は、目的・使用媒体・現在の課題を添えて3Bros.worksへご相談ください。

キャラクター活用を相談する →

企業キャラクターのデザインガイドラインの作り方|必要項目と運用ルール

3Bros.works / CHARACTER DESIGN GUIDELINES ─ DESIGN & OPERATION

担当者が変わっても、
同じキャラクターとして伝わる。

企業キャラクターをWeb、SNS、営業資料、グッズへ展開すると、制作する人や媒体が増えていきます。そのたびに色や顔つきが変わると、同じキャラクターでも印象がばらついてしまいます。

デザインガイドラインは、キャラクターの見た目をそろえ、制作時の判断を助ける資料です。この記事では、最初に決める項目、具体的なルールの書き方、素材の渡し方、更新方法を紹介します。

企業キャラクターのデザインガイドラインとは

企業キャラクターのデザインガイドラインとは、基本形、色、表情、配置、使用例などをまとめた制作・利用のための資料です。「かわいらしく使ってください」といった抽象的な依頼を、確認できる基準へ置き換えます。

資料の目的は、制作担当者を細かく縛ることだけではありません。どの素材を使い、どこまで変更できるかを明確にして、毎回同じ確認を繰り返さずに済む状態を作ることです。

CONSISTENCY

見た目をそろえる

部署や制作会社が変わっても、顔、色、形などの主要な特徴を共通の基準で確認できます。

EFFICIENCY

確認の往復を減らす

使ってよい素材と避けたい例を示し、制作後の大きな差し戻しを減らしやすくします。

CONTINUITY

活用を続けやすくする

新しい媒体やポーズを追加するときも、既存の基準を出発点にして検討できます。

設定資料や運用体制との違い

キャラクターの性格、話し方、背景の物語は設定資料で整理し、デザインガイドラインには見た目に関わる基準を中心にまとめます。表情と性格の関係など、両方にまたがる項目は参照先をそろえましょう。

利用申請や素材管理を担当する組織・窓口の設計は、キャラクターIP事務局の役割と立ち上げ方で紹介しています。本記事では、制作する人が参照するデザイン資料に焦点を当てます。

デザインガイドラインに入れたい8つの項目

最初から大部の資料にする必要はありません。現在予定している使い方で困らない項目から作り、実際の制作で必要になった内容を追加します。

初版に入れる項目の例
項目 決める内容 用意する見本
基本形 輪郭、体の比率、目や口の位置、特徴的なパーツ 基準となる正面図、必要に応じて側面・背面図
色指定 本体、顔、装飾などの色と用途別データ 色見本と数値、承認済みの配色
表情・ポーズ 使用できる表情、動作、変更してはいけない特徴 基本表情、案内・喜びなどの用途別ポーズ
余白・最小サイズ 周囲に確保する空間と、小さく使う際の限界 余白の図、実寸・画面サイズでの使用見本
背景・配置 写真への重ね方、ロゴとの距離、切り抜きの可否 明るい背景、暗い背景、写真上での例
禁止・要確認の例 変形、色変更、反転、装飾追加などの扱い 理由を添えた使用不可・要確認の例
媒体別の使用例 SNS、Web、資料、印刷物などへの展開 実際に使うサイズに近い完成イメージ
素材と更新情報 配布データ、保存場所、版数、確認窓口 ファイル一覧と更新履歴

スマートフォンでは表を横にスクロールできます。項目は運用設計の例であり、すべてのキャラクターに共通する必須仕様ではありません。

前提の確認

デザインの基準と、利用できる範囲は分けて確認する

見た目がガイドラインどおりでも、予定する媒体や用途で利用できるかは別の確認です。制作元や権利管理の窓口と、利用範囲、改変、外部への素材共有などの条件を確認し、参照先を資料に記載しましょう。

形・色・余白は、実際の使用場面で決める

基本形は「そのキャラクターらしさ」が分かるようにする

顔の形、目と口の間隔、耳やしっぽ、模様など、印象を決める特徴を整理します。基準図に説明を添え、どこを維持する必要があるかを示してください。

正面のイラストしかない状態で側面や背面を外注先に任せると、担当者ごとに解釈が分かれることがあります。動画や立体物など、別の角度を使う予定がある場合は、必要な向きも先に作成します。

色は、画面用と印刷用を整理する

WebやSNSで使う色と、印刷で再現する色は、同じ見え方になるとは限りません。画面用にはRGB値やHEX、印刷用には出力条件に合わせたCMYK値や特色の指定などを整理します。

数値を機械的に変換するだけで確定せず、印刷会社やデザイナーと実際の仕上がりを確認しましょう。Adobeの公式資料でも、RGBの一部の色はCMYKの印刷で正確に再現できないことが説明されています。

参考:Adobe公式:印刷できない色とCMYKカラー

余白は、何を基準に測るかまで指定する

「少し余白を空ける」では、見る人によって判断が変わります。キャラクターの頭の幅など、図の中で分かる長さを基準にし、周囲に必要な余白を示す方法があります。

影や持ち物を含めて測るか、キャラクター本体だけを基準にするかも明記します。ロゴや文章に近づける場合の例を添えると、制作時に使いやすくなります。

最小サイズは、見本を縮小して決める

大きな画面できれいに見えても、SNSの小さなアイコンや印刷物の隅では、目や口がつぶれることがあります。使用予定のサイズで表示・出力し、表情や特徴が識別できるかを確認してください。

画面用と印刷用は別に検証します。小さく使うときに簡略版が必要なら、担当者がその都度省略するのではなく、承認済みの専用データを用意しましょう。

反転や切り抜きは、キャラクターごとに判断する

左右で模様が異なるキャラクターは、反転すると特徴が変わります。また、顔だけを切り抜く使い方が適していても、全身の途中で不自然に切ると見え方が崩れる場合があります。

反転やトリミングを一律に許可・禁止するのではなく、どの素材をどの範囲で使えるかを見本付きで示しましょう。

ルールは「判断できる文章」と「使用例」で伝える

ガイドラインは、制作担当者が迷ったときに判断する資料です。抽象的な印象だけでなく、対象、変更の可否、例外時の連絡先を具体的に記載します。

判断しにくい書き方

かわいらしさを保って使う

色や形を大きく変えず、適度に余白を空けて配置してください。

判断基準を加えた書き方

基本形と指定データを維持する

輪郭、目の間隔、腹部の模様は変更しません。掲載する媒体に合う配布データを使用し、余白は配置見本に従います。新しい表情は制作前に確認してください。

ルール整理シートの記入例

以下は、架空の鳥のキャラクターを想定した記入例です。実際のキャラクターや契約条件に合わせて内容を決めてください。

GUIDELINE SHEET / 記入例

基本形を保ちながら、使用場面を広げるためのルール

変えない部分
頭の飾り、丸い輪郭、白い腹部、くちばしの基本形。
本体・くちばし・輪郭は、配布された媒体別の色指定を使う。担当者の判断で色を置き換えない。
表情
通常、喜び、案内の承認済み素材を使う。新しい表情はラフ段階で確認する。
反転
この作例では配布データの反転を認めない。向きを変えたい場合は、対応する別素材を申請する。
背景
輪郭と表情が見分けられる背景を選ぶ。写真に重ねる場合は完成状態を確認する。
追加装飾
帽子や持ち物を追加する場合は、使用目的と完成予定のラフを窓口へ共有する。
例外の扱い
承認された媒体・期間・デザインを記録し、別の案件へ自動的に流用しない。

禁止例には、理由と代替方法を添える

禁止マークだけを並べると、制作担当者は代わりにどうすればよいか分かりません。「縦横比を変えない」の隣に「枠に合わない場合は、承認済みの顔アップ素材を使う」といった代替案を添えます。

禁止・要確認の例を実務へつなげる
避けたい使い方 理由 代替方法の例
縦横を別々に拡大する 体の比率や顔つきが変わる 縦横比を保ち、周囲のレイアウトを調整する
背景に合わせて本体色を変える キャラクターの識別色が変わる 背景を変更するか、承認済みの別仕様を使う
小さくなった顔を描き直す 担当者ごとに表情が変わる 小サイズ用の専用素材を用意する
未承認の持ち物を追加する キャラクターの設定や用途との確認が必要になる 使用目的とラフを提出して判断を受ける

上記はルール設計の例です。実際の可否は、自社のキャラクターごとに決定してください。

デザインガイドラインを作る5つの手順

  1. 使う媒体と担当者を洗い出す。
    Web、SNS、営業資料、印刷物、動画など、実際に予定している使い方を整理します。
  2. 基準となるデザインを確定する。
    複数の案や過去素材がある場合は、どれが正式な基本形かを決めます。
  3. 形・色・配置・禁止例をまとめる。
    判断に迷う項目を、文章と見本の両方で説明します。
  4. 実際の制作物で試す。
    SNS画像や資料の表紙などを作り、ルールだけで迷わず制作できるかを確認します。
  5. 素材・確認先・更新履歴と一緒に共有する。
    ガイドラインを読んだ後、使うデータへたどり着ける状態にします。

外注先には、ガイドラインだけでなく元データも渡す

資料に掲載された小さな画像を、そのまま制作素材として使われないようにしましょう。確認用PDFと制作に使うデータを分け、用途に応じた形式を用意します。

たとえばWeb掲載用の画像、印刷用データ、編集が必要な案件で共有する元データなどを区別します。編集可能なデータを誰に渡せるかも、事前に確認しておきます。

担当者が迷った箇所を、資料の改善に使う

初版の資料だけで、すべての使い方を想定するのは難しいものです。質問があった項目を記録し、繰り返し発生する内容は見本や説明として追加します。

制作担当者の理解不足と決めつける前に、必要な情報が資料にあるか、どのページを見れば分かるかを確認してください。

素材とガイドラインを、同じ版で運用する

ガイドラインだけを更新し、配布素材が古いままだと、正しい手順で制作しても内容が食い違います。資料と素材を一緒に管理し、どの組み合わせを使うかを明確にしましょう。

最新版の保存場所を一か所に決める

共有フォルダには、最新版の資料、使用可能な素材、過去版を分けて保存します。ファイル名に版数や更新日を入れ、古いメールの添付ファイルから制作を始めない運用にします。

変更した内容は、更新日だけでなく「基本色を調整」「小サイズ用素材を追加」などの要点を記録します。過去の制作物を修正する必要があるか、次回制作から適用するかも決めて共有してください。

追加ポーズやAI生成画像も、確認済み素材として管理する

新しいポーズを作成した場合は、顔、模様、体の比率、色を基準資料と照合します。生成AIを使った場合も、似た雰囲気で出力されたことだけで正式素材にしないようにしましょう。

承認されたデータを素材一覧へ追加し、作成方法、確認者、使用条件を記録します。AIを使った制作時の注意点は、生成AIで企業キャラクターを作る際の注意点もあわせてご覧ください。

配布前のチェックリスト

  • 正式な基本形と、古いデザインを区別できる
  • 変えてはいけない特徴が文章と見本で示されている
  • 画面用・印刷用など、用途に応じた色とデータを整理した
  • 余白と最小サイズを、実際の使用状態で確認した
  • 反転・切り抜き・背景・装飾追加の扱いが分かる
  • 禁止例に理由や代替方法が添えられている
  • ガイドラインと配布素材の版が一致している
  • 追加制作や例外使用の確認先が記載されている
  • 利用条件を確認できる資料や窓口が分かる
  • 更新履歴と、変更を知らせる相手が決まっている
運用の注意

一度認めた例外を、一般ルールにしない

特定のイベントや媒体だけで認めた使い方は、承認条件と一緒に記録します。別の担当者が過去の制作物を見て、同じ使い方を常に認められていると判断しないようにしましょう。

キャラクターのデザインガイドラインに関するよくある質問

キャラクターが1体だけでも必要ですか?

複数の人や媒体で使う予定があるなら、基本形、色、使用可能な素材、確認先をまとめておくと役立ちます。最初は短い資料でも構いません。実際に使う人が判断できる内容を優先してください。

何ページくらい作ればよいですか?

用途や素材の種類によって異なります。ページ数を目標にせず、現在の制作で必要な項目がそろっているかを確認しましょう。動画、立体物、商品化などへ広げる場合は、それぞれの制作条件に合わせて追加します。

すべての表情やポーズを最初に用意する必要がありますか?

予定している使い方から優先順位を付けられます。通常、案内、喜びなど、よく使う素材を先に作り、追加が必要になったときの確認方法を決めておくと進めやすくなります。

Webと印刷で同じ画像を使ってもよいですか?

形式、解像度、色の条件が合うかを確認する必要があります。Web用の小さな画像をそのまま大きく印刷すると、輪郭が粗くなる場合があります。用途別のデータと、印刷会社が求める入稿条件を確認してください。

制作会社が変わるときは、何を渡せばよいですか?

最新版のガイドライン、使用可能な素材、用途別の使用例、利用条件の参照先、確認窓口をまとめて渡します。制作途中の案と正式素材が混ざらないように整理し、最初の制作物で認識の違いを確認しましょう。

ガイドラインはどのタイミングで更新しますか?

新しい媒体へ展開するとき、表情やポーズを追加するとき、同じ質問や修正が繰り返されるときが見直しの機会です。変更の影響を確認し、資料と素材を同時に更新してください。

ガイドラインは、作る人が迷わず使える状態にする

企業キャラクターのデザインガイドラインでは、基本形、色、余白、表情、使用例を具体的に整理します。ルールだけでなく、使える素材と確認先までまとめることが大切です。

まずは現在の素材と使用予定を確認し、判断が分かれやすい点から基準を作りましょう。実際の制作で出た質問を反映しながら更新すると、キャラクターを継続して活用しやすくなります。

CHARACTER IP / CONSULTATION

キャラクターを、継続して使える形に整えませんか?

3Bros.worksへ、企業キャラクターの制作や活用についてご相談ください。既存素材や使用予定を伺い、整理したいデザイン基準や運用方法を検討します。

キャラクター活用について相談する →

本記事の作例について
ルール整理シート、禁止例、項目構成は説明用の例です。実際のキャラクター、制作条件、利用範囲に合わせて調整してください。アイキャッチも架空のキャラクターを使った解説用イラストです。

色に関する参考情報
Adobe公式:プリントできないカラーに相当するCMYKカラーの選択
2026年9月14日確認。

広告で使うAIモデル(架空の人物)の作り方|プロンプトと注意点

生成AI・広告クリエイティブ

AIモデルは、画像を1枚作るだけでは運用できません

同じ架空人物を広告・SNS・Webで使うための設計、生成手順、プロンプト、一貫性の保ち方、公開前の注意点を解説します。

広告やSNSに人物を登場させたいものの、「撮影のたびにモデルや場所を手配するのが難しい」「同じイメージの素材を継続して作りたい」と悩んでいませんか。

画像生成AIを使うと、実在しない人物を「AIモデル」として作り、広告バナー、Webサイト、SNS投稿、商品紹介などに活用できます。

ただし、最初に生成できた画像をそのまま広告へ使うのは危険です。画像ごとに別人になる、実在人物に似る、商品や手指が崩れる、架空の体験談を本物の口コミのように見せてしまうなど、企業利用では確認すべき点があります。

この記事では、広告などで使うAIモデル(架空の人物)の作り方を、初めて担当する企業のWeb担当者にも分かるように整理します。

先に結論:人物設定・基準画像・利用ルールを先に作る

AIモデルを継続利用するには、年齢層や髪型などの外見だけでなく、役割、話し方、利用媒体、禁止表現を決め、承認済みの基準画像を用意します。

毎回ゼロから生成せず、同じ人物設定と基準画像を使い、人が最終確認することが重要です。

AIモデル(架空の人物)とは

この記事でいうAIモデルとは、生成AIなどを使って作成する、実在しない人物の画像や設定です。AIタレント、バーチャルモデル、AIインフルエンサーなどと呼ばれることもあります。

企業では、商品を紹介する人物、サービスの案内役、採用広報のイメージモデル、SNSに継続登場するキャラクターなどに活用できます。

01 広告・LP

バナーやランディングページの利用イメージ、案内役として使用します。

02 SNS投稿

同じ人物を継続登場させ、投稿テーマやブランドの印象を揃えます。

03 商品紹介

商品の使用場面やサイズ感を伝える補助画像として使用します。

04 採用・会社紹介

働く場面や職種説明のイメージ画像として使用します。

05 説明コンテンツ

記事や資料で、手順や利用場面を分かりやすく見せます。

06 企画検証

撮影前に構図や服装、背景の候補を比較するために使います。

AIモデルは撮影モデルの完全な代替ではありません
実物商品の細部、専門作業、安全装備、店舗の正確な内装など、事実性が重要な場面では実写が適しています。AI画像と実写の役割を分けましょう。

広告用AIモデルを作る8つの手順

利用目的と媒体を決める Web広告、SNS、LP、営業資料など、掲載場所と目的を整理します。「誰に何を伝える人物なのか」を先に決めます。
人物の役割を決める 商品利用者、案内役、専門スタッフのイメージなど、広告内での役割を設定します。実在顧客のように見せる場合は、誤認を招かない表現が必要です。
人物設定シートを作る 年齢層、髪型、顔の特徴、服装、雰囲気、話し方、ブランドとの関係、禁止表現を文章で固定します。
利用サービスの条件を確認する 商用利用、広告利用、入力画像の扱い、出力物の権利、禁止用途、プランによる違いを確認します。
基準となる画像を生成する 正面、自然な表情、顔が確認しやすい明るさで複数案を生成します。最初から広告バナーを完成させるのではなく、人物の基準を決めます。
承認する人物を1人に絞る 実在人物や著名人に似ていないか、ブランドに合うか、継続利用しやすいかを複数人で確認します。
用途別の画像を展開する 承認済みの基準画像と人物設定を使い、表情、ポーズ、背景、構図を変更します。人物の核となる特徴は変更しません。
品質・権利・表示を確認して公開する 顔、手指、商品、文字、ロゴ、既存作品との類似、広告表現、AI生成表示の要否を確認し、生成履歴を保存します。

人物設定シートで決める項目

項目 設定する内容
広告での役割 何を説明し、どのような印象を与える人物か 初めて利用する顧客を案内するスタッフ役
年齢層 具体的な年齢ではなく年代で決める 30代前半の成人
顔・髪型 輪郭、髪の長さ、前髪、髪色など 卵型の輪郭、肩までの黒髪、前髪あり
服装 色、形、季節、職種との整合性 ネイビーのジャケット、白いインナー
表情・雰囲気 親しみ、信頼、活発、落ち着きなど 自然な笑顔、親しみやすく誠実
話し方 SNSや動画で使う場合の口調 専門用語を避け、短く説明する
利用範囲 Web、広告、SNS、動画、印刷物、地域 国内Webサイトと公式SNS
禁止事項 避ける服装、表情、ポーズ、発言、用途 誇張した体験談、医療効果の断定

AIモデル作成に使えるプロンプト例

人物の特徴と利用目的を分けて書きます。毎回変更する部分と、固定する部分を明確にするのがポイントです。

基準画像を作るプロンプト例
企業広告で使用する、実在しない成人の架空人物を作成してください。

【人物の役割】
Webサービスを初めて使う顧客を案内するスタッフ役

【固定する特徴】
・30代前半の成人女性
・卵型の輪郭
・肩までの自然な黒髪
・前髪あり
・ネイビーのジャケットと白いインナー
・親しみやすく誠実な雰囲気

【今回の画像】
・胸から上の正面向き
・自然な笑顔
・明るい無地の背景
・企業サイトに合う清潔感のある構図

【禁止事項】
・実在人物、著名人、既存キャラクターに似せない
・ロゴや読める文字を入れない
・過度な肌補正をしない
・手指や顔を不自然にしない
同じ人物を広告へ展開するプロンプト例
承認済みの基準画像と同じ架空人物として生成してください。
顔の輪郭、目、鼻、髪型、髪色、年齢層、ネイビーの服装を維持してください。

【変更する内容】
・白い無地の商品箱を両手で持つ
・商品を自然に紹介する笑顔
・明るいオフィスの背景
・横長のWeb広告に使いやすい構図
・人物を右側に配置し、左側に余白を作る

商品箱にはロゴや文字を入れないでください。
「○○さん風」「有名俳優に似た顔」は指定しないでください
実在人物の名前や写真を使って似せるのではなく、輪郭、髪型、服装、雰囲気などを一般的な特徴として定義します。

同じAIモデルを継続して使う方法

変更しない特徴を5つ前後に絞る

すべての条件を細かく固定すると、ポーズや媒体を変えたときに破綻しやすくなります。顔の輪郭、髪型、髪色、年齢層、基準となる服装など、識別に必要な特徴を絞ります。

承認済みの基準画像を使う

人物参照機能があるサービスでは、自社が権利を持つ基準画像を利用します。サービスによって参照方法や商用利用条件が異なるため、利用時点の規約を確認してください。

同じサービスと設定を使う

生成サービスやモデルを変えると、顔や質感が変わりやすくなります。使用サービス、設定、画像比率、プロンプト、生成日を記録します。シード値を指定できる場合も、完全に同じ人物になるとは限りません。

用途ごとに一度に複数案を作る

SNS用、広告用、記事用などを都度作るより、同じタイミングで複数の表情や構図を作り、承認済み素材として保存すると統一しやすくなります。

人物ガイドラインを更新する

使用できる画像、顔の基準、服装、色、禁止ポーズ、掲載媒体、AI生成表示の方針を一つの資料にまとめます。担当者や制作会社が変わっても同じ基準を使える状態にします。

AIモデルと実写モデルの使い分け

AIモデルが向きやすい場面
  • 広告案を比較する企画段階
  • サービス内容を説明するイメージ
  • SNSに継続登場する架空の案内役
  • 撮影前の構図・服装の確認
  • 架空人物であることが明確な表現
実写を優先したい場面
  • 実際の顧客や社員の体験談
  • 商品の正確な色・形・使用方法
  • 施工事例や店舗の正確な状態
  • 専門資格者による説明
  • 安全性や信頼性が特に重要な広告

商用利用で確認したい7つの注意点

1.生成サービスの利用規約

「商用利用可能」と書かれていても、料金プラン、広告利用、入力素材、地域、禁止用途などによって条件が異なる場合があります。契約時と公開前に規約を確認し、確認日とURLを保存します。

2.既存作品との類似と著作権

AIが出力した画像だから自由に使えるとは限りません。既存の写真、イラスト、キャラクターなどに似ていないか確認します。また、人の創作的な関与が乏しい生成物は、著作物として保護されるかが個別に判断されます。

3.実在人物との類似

著名人、社員、顧客などに似すぎていないか確認します。本人の同意がない顔写真を参考画像として入力したり、特定人物に似せる指示をしたりしないようにします。

4.架空の体験談による誤認

AIモデルに「この商品で改善しました」などと語らせ、実在する利用者の感想のように見せる表現は避けます。商品やサービスの効果・性能を表示する場合は、表示を裏付ける合理的な根拠が必要です。

5.AI生成であることの表示

すべてのAI画像に一律の表示が必要とは限りませんが、実在人物や実際の出来事と誤認される可能性、広告媒体の規約、商品の性質を踏まえて「AI生成画像」「イメージ」などの表示方針を決めます。

6.個人情報・機密情報の入力

顧客写真、社員情報、未公開商品、社内資料を入力する前に、生成サービスのデータ利用条件と自社ルールを確認します。個人情報保護委員会も、個人情報を含む入力に関する注意を示しています。

7.社内承認と生成記録

プロンプト、基準画像、生成日時、利用サービス、編集内容、確認した規約、承認者、公開先を保存します。問題が起きたときに、誰がどのように作ったか確認できる状態にします。

公開前チェックリスト

使用サービスと契約プランで商用・広告利用ができる

入力画像や参考素材の権利を自社が持っている

実在人物や著名人に似すぎていない

既存の写真・イラスト・キャラクターに似すぎていない

顔、手指、歯、服装、背景に不自然な部分がない

商品、ロゴ、パッケージ、文字が正確に表現されている

架空の体験談を本物の口コミのように見せていない

効果や性能の表現に根拠がある

AI生成画像であることの表示方針を決めた

複数人でブランド・権利・品質を確認した

プロンプト、生成記録、規約確認日、公開先を保存した

AIモデル作成でよくある失敗

失敗 原因 対策
画像ごとに別人になる 外見の指定が毎回変わっている 人物設定と基準画像を固定する
ブランドに合わない 顔の好みだけで決めている 顧客、目的、ブランドの役割から設計する
商品が変形する 商品までAIだけで再現している 商品は実写素材との合成や人による修正を検討する
広告が信用されない 実在顧客の体験談のように見せている 架空人物と分かる表現・表示にする
後から条件を確認できない 生成日や利用規約を保存していない 生成台帳と承認履歴を残す
担当者ごとに表現が変わる 利用ルールが共有されていない 人物ガイドラインと素材フォルダを一元管理する

AIモデル作成のよくある質問

AIモデルは広告に使用できますか?

利用する生成サービスの規約で商用・広告利用が認められ、入力素材や出力内容に問題がなければ利用できます。ただし、広告媒体ごとの規約、実在人物との類似、誤認表示も確認してください。

同じ人物を完全に再現できますか?

基準画像や人物参照機能を使うことで一貫性を高められますが、完全に同一になるとは限りません。顔、髪型、体形、服装を人が確認し、必要に応じて修正します。

AIモデルであることは必ず表示する必要がありますか?

用途や媒体によって判断が異なります。実在人物の体験談や実際の出来事と誤認される可能性がある場合は、表示を検討してください。利用する広告・SNSサービスの規約も確認します。

社員や顧客の写真を参考画像にできますか?

本人の同意、利用目的、生成サービスへのデータ送信条件を確認せずに入力しないでください。特定の実在人物に似せる必要がない場合は、写真を使わず文章から架空人物を作る方が安全です。

作成したAIモデルを複数の部署で使えますか?

利用媒体、期間、改変、承認方法、素材の保存場所を決めれば展開できます。部署ごとに別の画像を作らず、承認済み素材と人物ガイドラインを共有してください。

まとめ:生成前の設計と公開前の確認が重要

広告で使うAIモデルは、プロンプトを入力して画像を1枚作れば完成するものではありません。

利用目的、人物の役割、外見、話し方、利用範囲、禁止事項を設定し、承認済みの基準画像を使って用途別に展開します。

公開前には、生成サービスの規約、既存作品や実在人物との類似、広告表現、AI生成表示、個人情報、画像品質を確認してください。生成記録と承認履歴を残すことで、継続的に使いやすい企業資産になります。

AIモデルや企業キャラクターの作り方に迷っていませんか?

3Bros.worksでは、人物設定、表現ルール、Web・SNSでの活用方法を整理し、企業が継続運用できる形をご提案します。

AIモデル・キャラクター活用を相談する

参考情報

※本記事は一般的な実務情報であり、個別案件に対する法律上の判断ではありません。広告規模、業種、利用地域、表現内容に応じて専門家へご確認ください。

キャラクターIP事務局とは?役割・業務内容・立ち上げ方を解説

企業キャラクターを複数の部署や制作会社で使い始めると、「どの素材が最新版か」「誰が公開を承認するか」「契約上どの媒体まで使えるか」が曖昧になりがちです。

キャラクターIP事務局は、これらの判断・記録・進行を一つの窓口に集める運営機能です。専任部署がなくても、責任者と実務担当を決め、申請・承認・記録の流れを整えるところから始められます。この記事では、必要な役割、最小構成の承認フロー、最初に作る管理資料を順に示します。

担当者が替わっても運用を止めない キャラクターIP事務局は、権利・表現・予定・成果を一つの窓口でつなぐ運営チームです。
先に結論:最初から大人数の専任部署は必要ありません

小規模な運用なら、責任者1名と実務担当者1名を決め、法務・広報・制作会社へ必要なときに確認できる体制から始められます。重要なのは人数よりも、承認者・判断基準・記録場所を明確にすることです。

キャラクターIP事務局とは

キャラクターIP事務局とは、企業キャラクターの利用申請、表現確認、権利情報、制作物、公開予定、実績などを一元管理する社内外の運営機能です。「IP推進室」「ブランド管理担当」「キャラクター運営チーム」など、企業によって名称は異なります。

なお、「キャラクターIP事務局」は法律で定められた正式な組織名称ではありません。この記事では、キャラクターを安全かつ継続的に活用するための実務窓口を指す言葉として使用します。

キャラクターIPの基本や企業での活用方法を先に確認したい方は、キャラクターIPとは?企業の活用事例・メリット・成功する進め方もあわせてご覧ください。

キャラクターIP事務局が必要になる理由

表現のばらつきを防ぐ部署や外注先ごとに、色・口調・性格・使用方法が変わる状態を防ぎます。
権利確認を抜け漏れさせない著作権、商標、契約、使用許諾の確認先と記録をまとめます。
制作と承認を速くする申請方法と締切、承認者を決め、確認の往復や公開遅延を減らします。
施策を単発で終わらせないSNS、Web、販促物、イベントを年間計画でつなぎ、成果を蓄積します。

事務局が担当する7つの業務

1.目的と活用方針を管理する

認知拡大、問い合わせ獲得、採用、店舗送客など、キャラクターを使う目的を明文化します。新しい施策を判断するときは「その企画が目的に合っているか」を基準にします。

2.権利・契約情報を整理する

著作者、著作権の帰属、利用できる媒体・期間・地域、改変の可否、第三者への再許諾、商標の出願・登録状況などを台帳にまとめます。文化庁は、イラスト等の利用許諾に使える著作権契約書作成支援システムを公開しています。

3.ブランドガイドラインを管理する

正面・側面などの基本ポーズ、色指定、余白、縮小限界、禁止表現、性格、話し方、呼称を整理します。生成AIで設定文を作る場合も、最終的な表現基準は人が決定し、最新版を一か所で管理します。作成項目の詳細は企業キャラクターのデザインガイドラインの作り方を参照してください。

4.使用申請と承認を行う

誰が、どこで、いつまで、何の目的で使うのかを申請フォームで受け付けます。軽微なSNS投稿と、商品化・他社コラボなどの重要案件では、承認ルートを分けると効率的です。

5.素材と制作会社を管理する

使用可能な画像、入稿データ、過去の制作物、発注先、修正履歴を整理します。古いデータの誤使用を防ぐため、ファイル名に更新日や版数を付け、最新版フォルダを明確にします。

6.公開スケジュールを調整する

Web、SNS、営業資料、イベント、グッズなどの公開予定を共有カレンダーで管理します。同時期に発信が集中したり、内容が重複したりするのを防ぎます。

7.成果と問い合わせを記録する

投稿数だけでなく、指名検索、サイト流入、保存・共有、問い合わせ、商談、店舗来訪など、目的に合った指標を記録します。キャラクターに関する社内外の相談窓口も事務局へ集約します。評価指標の設計はキャラクターIPの効果測定方法で解説しています。

社内・外部委託・併用型の違い

運営方法向いている企業メリット注意点
社内運営利用頻度が高く、判断を社内で完結したい意思決定が速く、社内事情を反映しやすい担当者依存や知識不足が起こりやすい
外部委託制作・運用の専門人材が不足している専門知識と制作体制を確保しやすい社内承認者と契約範囲を明確にする必要がある
併用型社内判断と外部の実行力を両立したい品質とスピードを両立しやすい責任分担が曖昧だと確認が増える

多くの企業では、最終承認と権利情報は社内が持ち、企画・制作・投稿支援を外部へ依頼する併用型が運用しやすいでしょう。

最小構成の担当者と役割

役割主な担当最低限決めること
責任者方針決定、重要案件の最終承認、予算判断どの案件を責任者承認にするか
事務局担当申請受付、資料管理、日程調整、履歴保存窓口、回答期限、保管場所
制作担当デザイン、文章、SNS・Web制作納品形式、修正回数、ガイドライン
確認担当法務・知財・広報による専門確認確認が必要となる条件

最小構成の承認フロー例

まず「申請を受ける人」と「最終判断する人」を分けます。表現確認・権利確認は案件のリスクに応じて加えます。通常のSNS投稿と、商品化・他社IPとのコラボを同じ重さで回さないことが、スピードと安全性の両立につながります。

案件申請時に書くこと一次確認最終承認・記録
定型SNS投稿目的、画像の版、公開日、掲載先事務局がガイドラインと素材を確認広報責任者が承認し、投稿URLを保存
新しい広告・動画目的、媒体、期間、地域、二次利用事務局と制作担当が表現・契約範囲を確認責任者が承認し、原稿・素材・判断理由を保存
商品化・外部コラボ商品、販売地域、期間、権利者、改変の有無事務局が法務・知財・権利元に確認契約上の承認者が判断し、許諾条件と期限を台帳に残す

※上記は運用例です。具体的な承認権限・権利処理は自社契約に合わせ、必要に応じて専門家へ確認してください。

社内で決める範囲と外部へ任せる範囲が曖昧な場合は、運用体制の整理についてご相談ください

キャラクターIP事務局の立ち上げ方

現在の権利・素材・利用状況を棚卸しする契約書、元データ、過去の制作物、使用媒体、外注先を一覧にします。
責任者と受付窓口を決める誰に申請し、誰が最終判断するのかを決めます。個人のメールだけに依存しない共有窓口が安全です。
利用区分と承認ルートを作るSNS投稿、広告、商品化、他社コラボなどに分け、必要な確認者と回答期限を設定します。
ガイドラインと申請書を作るよく使う媒体から先にルール化し、最初から分厚い規程を作りすぎないことがポイントです。
権利と商標の確認を行う名称・ロゴ・図形の先行商標はJ-PlatPatの商標検索で確認できます。ただし検索結果だけで登録可否や侵害の有無を断定せず、重要案件は弁理士・弁護士へ相談します。
小さく運用して毎月改善する1〜2媒体で試し、差し戻し理由、承認時間、反応を記録してルールを更新します。

最初に用意したい6つの管理資料

  • 権利・契約台帳:著作者、権利者、利用範囲、期間、改変、再許諾
  • 素材台帳:ファイル名、版数、作成日、使用可否、保管場所
  • ブランドガイドライン:色、形、性格、口調、禁止例
  • 使用申請フォーム:目的、媒体、期間、地域、制作物、希望回答日
  • 承認履歴:申請者、確認者、判断、条件、承認日
  • 運用カレンダー・実績表:公開予定、担当者、数値、改善点

申請フォームの最低限の項目

申請者、利用目的、使用する素材と版数、掲載媒体、公開予定日、利用期間・地域、改変の有無、確認が必要な権利、最終承認者を1件ごとに記録します。承認後は公開URLや配布物の版も同じ記録に追記すると、後の再利用や更新判断に役立ちます。

よくある失敗と改善策

担当者しか資料の場所を知らない共有ストレージへ移し、フォルダ構成と命名規則を統一します。
すべての案件を同じ重さで承認する低・中・高リスクに分け、SNSの定型投稿は簡易承認にします。
制作後に権利確認を始める企画時点で利用媒体、期間、改変、商品化の有無を確認します。
ガイドラインを更新しない差し戻し事例や新しい媒体を、月次または四半期ごとに反映します。
注意:キャラクターには、著作権だけでなく商標権・意匠権・契約条件などが関係する場合があります。特許庁も、キャラクターの無断使用への対応は保有する権利や対象商品等によって異なると案内しています。個別案件の法的判断は専門家へご相談ください。

キャラクターIP事務局に関するよくある質問

事務局は専任担当者でなければいけませんか?

専任でなくても構いません。広報やマーケティング担当者が兼務し、重要案件のみ法務・知財・経営責任者へ確認する形でも始められます。

生成AIで作ったキャラクターも管理対象ですか?

対象です。使用したサービスの規約、生成記録、修正履歴、類似表現の確認、商用利用条件を保存してください。詳しくは生成AIで企業キャラクターを作る際の注意点をご覧ください。

キャラクターの口調や紹介文も管理すべきですか?

はい。外見だけでなく、性格、話し方、一人称、避ける表現もブランドの一部です。設定項目の作り方は生成AIで企業キャラクターの設定・紹介文を作る方法で解説しています。

外部会社へすべて任せてもよいですか?

実務を委託することは可能ですが、最終判断者、権利情報の保管主体、契約終了時のデータ返却、引き継ぎ方法は社内で決めておきましょう。

まとめ:キャラクターを継続資産にする仕組みを作ろう

キャラクターIP事務局の役割は、単に制作物をチェックすることではありません。権利、表現、申請、予定、成果をつなぎ、キャラクターを安全に育て続けられる状態を作ることです。

まずは責任者と窓口を決め、権利・素材の棚卸し、簡単な申請書、承認ルートの4点から始めましょう。運用しながら必要なルールを追加する方が、現場で使える仕組みに育ちます。

キャラクターIPの運用体制づくりでお困りですか?

企画、設定整理、ガイドライン、制作、プロモーションまで、現在の体制に合わせてご提案します。

キャラクターIP活用について相談する

参考情報

本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別案件に対する法的助言ではありません。

生成AIで企業キャラクターの設定・紹介文を作る方法|プロンプト例付き

生成AI実践ガイド キャラクターの性格・口調・物語を整理し、ブレない紹介文を作る実践手順

WebサイトやSNSで使える紹介文を作る方法と、コピペできるプロンプトを紹介します。

企業キャラクターを作ったものの、「紹介文が思いつかない」「担当者によって性格や口調が変わる」と悩んでいませんか。

生成AIを使えば、キャラクターの役割や性格を整理し、Webサイト、SNS、パンフレットなどで使用する紹介文のたたき台を短時間で作れます。

ただし、会社名だけを入力して「キャラクターを考えて」と依頼しても、自社らしい設定にはなりません。この記事では、企業キャラクターの設定と紹介文を生成AIで作る手順、プロンプト例、安全に利用するための注意点を解説します。

先に結論:生成AIには「役割・相手・性格・禁止事項」を伝える

魅力的な紹介文を作るには、キャラクターの見た目だけでなく、企業内での役割、話しかける相手、性格、口調、言ってはいけない内容まで整理して伝えることが重要です。生成された文章はそのまま公開せず、人が確認して自社らしい表現へ調整しましょう。

生成AIで企業キャラクターの設定を作れる?

生成AIは、入力された情報をもとに、性格、口調、背景となる物語、プロフィール、紹介文などの案を出す作業に向いています。

たとえば、次のような制作補助に活用できます。

  • キャラクターの名前案を考える
  • 性格や長所・短所を整理する
  • 誕生の背景や物語を作る
  • Webサイト用の紹介文を作る
  • SNSプロフィール用に短く要約する
  • キャラクターの口調や語尾を決める
  • 投稿文やセリフの案を作る

生成AIの役割は「完成品を決めること」ではありません。社内で検討するための案を増やし、言葉にできていなかったイメージを整理する補助として使うのが効果的です。

作成前に整理する8つの項目

最初から長い紹介文を作るのではなく、キャラクターの基礎情報を整理します。情報が具体的なほど、生成される文章の方向性をそろえやすくなります。

設定項目 決める内容 記入例
役割 企業内で何をするキャラクターか 難しいWeb用語を分かりやすく伝える案内役
ターゲット 誰に話しかけるか 初めてWeb担当者になった会社員
性格 基本的な性格や行動傾向 明るい、世話好き、少しおせっかい
得意なこと キャラクターの強み 複雑な情報を簡単に説明すること
弱点 親しみにつながる苦手分野 集中すると周囲が見えなくなる
口調 敬語、関西弁、語尾など 親しみのある丁寧語
物語 生まれた理由や目標 困っているWeb担当者を助けるために誕生
禁止事項 言わせない表現や行動 他社批判、断定的な効果保証、攻撃的な表現

企業キャラクターを継続的に活用するには、デザインだけでなく、役割や世界観を設計する必要があります。詳しくは企業キャラクターIPをプロモーションに活用する方法もご覧ください。

生成AIでキャラクター設定を作る手順

  1. 活用目的を決める
    認知拡大、商品説明、採用、SNS運用など、キャラクターを使う目的を決めます。
  2. ターゲットを決める
    年齢だけでなく、立場、悩み、知識量まで具体的に整理します。
  3. 企業らしさを言葉にする
    親しみ、専門性、地域性、スピード感など、自社が大切にしている価値を伝えます。
  4. 生成AIに複数案を出してもらう
    最初から1案に絞らず、方向性の異なる3案程度を作ります。
  5. 良い部分を組み合わせる
    性格はA案、物語はB案というように、使いたい要素を選びます。
  6. 紹介文の長さを調整する
    Webサイト用、SNS用、パンフレット用など、媒体に合わせて書き分けます。
  7. 社内で確認する
    事実、表現、権利、ブランドイメージに問題がないか確認します。

コピペできるキャラクター設定プロンプト

以下の角括弧部分を、自社の内容へ変更して使用してください。

基本設定を作るプロンプト
あなたは企業キャラクターの企画担当者です。

次の情報をもとに、企業キャラクターの設定案を3案作ってください。

【企業・サービス】
[会社やサービスの概要]

【キャラクターの役割】
[商品説明、案内役、SNS担当など]

【主なターゲット】
[年齢、立場、悩み、知識量]

【大切にしたい印象】
[親しみやすい、信頼できる、元気など]

【避けたい印象】
[幼すぎる、上から目線、軽すぎるなど]

各案について、次の項目を作成してください。

・キャラクター名
・役割
・性格
・得意なこと
・苦手なこと
・誕生の背景
・話し方
・決めぜりふ
・運用時の注意点

既存の有名キャラクターを模倣せず、
企業独自の設定になるようにしてください。

Webサイト用の紹介文を作るプロンプト

紹介文作成プロンプト
次のキャラクター設定をもとに、
企業Webサイトへ掲載する紹介文を作ってください。

【キャラクター名】
[名前]

【役割】
[役割]

【性格】
[性格]

【得意なこと】
[得意なこと]

【誕生の背景】
[物語]

【話し方】
[口調]

文章の条件は次のとおりです。

・200文字前後
・初めて見る人にも役割が分かる
・企業の宣伝だけに見えない
・親しみやすいが幼すぎない
・事実として確認できない内容を追加しない
・既存キャラクターの表現を模倣しない

最後に、50文字以内の短い紹介文も作ってください。

SNS用プロフィールを作るプロンプト

SNSプロフィール用プロンプト
以下の企業キャラクターについて、
SNSプロフィール欄に掲載する紹介文を3案作ってください。

【キャラクター設定】
[設定を貼り付ける]

条件:
・80文字以内
・何を発信するアカウントか分かる
・親しみやすい
・過度な宣伝表現を使わない
・案ごとに雰囲気を変える
・絵文字は各案2個以内

生成結果を改善する追加指示

最初の回答がイメージと違っても、最初からやり直す必要はありません。違和感のある部分を具体的に伝えると調整できます。

改善したい内容 追加指示の例
文章が硬い 専門用語を減らし、新任Web担当者にも分かる言葉へ変更してください
幼すぎる 可愛らしさは残し、法人サイトにも合う落ち着いた表現にしてください
特徴が弱い 企業の地域性と「対話を大切にする姿勢」が伝わる設定を追加してください
宣伝色が強い 商品を売り込む表現を減らし、利用者を助ける役割を中心にしてください
文章が長い 意味を変えず、100文字以内に要約してください
口調が安定しない 一人称、語尾、使用する言葉、使用しない言葉を一覧にしてください

公開前に人が確認するポイント

生成AIは自然な文章を作れますが、内容が正しいことや、企業の方針に合っていることを保証するものではありません。

公開前チェックリスト
  • 会社やサービスに関する事実が正しいか
  • 他社の商品名やキャラクター名が混ざっていないか
  • 既存キャラクターに似すぎた設定になっていないか
  • 効果や実績を断定していないか
  • 差別的・攻撃的な表現がないか
  • ターゲットに合った言葉遣いになっているか
  • WebサイトとSNSで性格や口調が統一されているか
  • 社内の責任者が内容を確認したか

生成AIを安全に使うための注意点

未公開情報や個人情報を入力しない

キャラクター設定を作るために、公開前の商品情報、顧客情報、社員の個人情報、契約内容などを入力する必要はありません。

生成AIへ渡す情報は、公開済みの会社情報や、入力して問題のない企画概要に限定しましょう。利用するAIサービスの規約やデータ利用設定も事前に確認してください。

入力を避けたい情報:顧客名簿、個人の連絡先、秘密保持契約の対象情報、未発表の商品情報、社外秘の営業資料、第三者から預かった制作データなど。

生成された文章をそのまま公開しない

生成AIは、実際には存在しない企業情報や経歴を、自然な文章として追加することがあります。紹介文に含まれる会社情報、商品情報、数字、実績は必ず確認してください。

既存キャラクターに似ていないか確認する

特定のキャラクター名や作品名を挙げて「同じように作って」と指示すると、既存作品に近い設定や表現が生成される可能性があります。

プロンプトには、他者の作品を模倣しないことを明記し、公開前には名前、設定、見た目、決めぜりふなどを総合的に確認しましょう。

生成AIの出力を利用できる範囲は、使用するサービスの利用規約や契約プランによって異なります。商用利用する場合は、必ず利用中のサービスの最新規約を確認してください。

キャラクターの口調を統一する方法

複数の担当者がSNS投稿や記事を作る場合は、簡単なキャラクター運用表を作っておくと表現のブレを防げます。

管理項目 設定例
一人称 ぼく
相手の呼び方 Web担当者さん
基本の口調 親しみのある丁寧語
よく使う言葉 一緒に整理しましょう
使わない言葉 絶対、必ず成功、誰でも簡単
行動の基準 困っている担当者を責めず、最初の一歩を示す
発信しない内容 他社批判、政治的主張、確認できていない情報

この運用表を生成AIへ毎回渡すことで、投稿ごとの口調をそろえやすくなります。ただし、最終的な確認は担当者が行いましょう。

よくある質問

無料の生成AIでもキャラクター設定を作れますか?

文章案の作成は可能です。ただし、入力情報の取り扱い、商用利用の条件、保存期間、利用できる機能はサービスやプランによって異なります。利用前に最新の規約を確認してください。

生成された紹介文には著作権がありますか?

生成物の権利関係は、入力内容、創作への人の関与、出力内容、利用規約などによって判断が変わる可能性があります。重要なキャラクター資産として利用する場合は、専門家への確認も検討してください。

一度の指示で完成させる必要がありますか?

必要ありません。最初に複数の方向性を出し、良い要素を選び、長さや口調を調整する方法が進めやすいでしょう。

キャラクターの名前も生成AIで作れますか?

名前案の作成にも利用できます。ただし、採用前に検索や商標の確認を行い、既存の商品・サービス・キャラクターと混同されないか確認してください。

生成AIだけで企業キャラクターを完成させられますか?

案を作ることはできますが、企業の目的、ブランドとの整合性、権利確認、運用方法までAIだけで確定するのはおすすめできません。生成AIを企画補助として使い、最終判断は人が行いましょう。

まとめ:生成AIを使って設定を言語化しよう

生成AIは、企業キャラクターの性格や物語、紹介文を考える際の便利な補助ツールです。

  • 最初にキャラクターの役割とターゲットを決める
  • 性格、口調、物語、禁止事項を整理する
  • 最初から1案に絞らず複数案を比較する
  • 媒体に合わせて紹介文の長さを調整する
  • 生成結果は人が確認してから公開する
  • 個人情報や未公開情報を入力しない
  • 既存キャラクターとの類似や利用規約を確認する

大切なのは、生成AIにすべてを決めてもらうことではありません。企業がキャラクターを通じて誰に何を伝えたいのかを整理し、その言語化をAIに手伝ってもらうことです。

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参考情報

生成AIで企業キャラクターを作る際の注意点|著作権・商用利用・社内ルール

生成AIを使えば、企業キャラクターのアイデア、名前、性格、プロフィール、 セリフ、画像案などを短時間で作成できます。

一方で、「AIが生成したから自由に商用利用できる」 「既存キャラクターに似ていても、AIが作ったので問題ない」 と判断するのは危険です。

企業がキャラクターを広告、SNS、Webサイト、商品などに使用する場合は、 著作権、商標、利用規約、情報管理、デザインの一貫性まで確認する必要があります。

この記事では、生成AIを企業キャラクター制作に活用するときの注意点と、 社内で安全に進めるための確認手順を解説します。

先に結論:AIだけで完成させず、人が確認・判断する

生成AIは、企業キャラクターのアイデア出しや初期案の作成に役立ちます。 ただし、生成結果を確認せず、そのまま企業活動へ使用するのはおすすめできません。

既存作品との類似、利用するAIサービスの規約、キャラクター名の商標、 入力情報の安全性を確認し、最終的なデザインと設定は人が判断することが重要です。

生成AIで企業キャラクターを作る際の主なリスク

確認項目 主なリスク 対応方法
既存作品との類似 第三者のキャラクターやイラストと似る可能性 画像検索や専門家による類似確認を行う
AIサービスの利用規約 プランや用途によって商用利用条件が異なる 制作時点の規約と契約プランを確認・保存する
キャラクター名 既存の商標や商品名と重複する可能性 検索エンジンとJ-PlatPatで候補名を確認する
入力情報 未公開情報や個人情報を外部サービスへ送信する可能性 入力してよい情報を社内ルールで決める
デザインの一貫性 生成するたびに顔・色・服装などが変わる デザイン仕様書と利用ガイドラインを作る
権利関係の記録 誰が何を作ったか説明できない プロンプト、生成日、加工履歴、担当者を保存する

注意点1:既存キャラクターとの類似を確認する

生成AIへ指示を出して作った画像でも、既存のキャラクターやイラストと 表現が似る可能性があります。

「AIが自動的に作った」という理由だけで、 著作権侵害の可能性がなくなるわけではありません。

避けたい指示の例
  • 特定の有名キャラクターにそっくりにする
  • 特定作品のキャラクター名を指定して模倣する
  • 現役クリエイターの固有名を指定して、その人と同じ表現を求める
  • 競合他社のキャラクターを少しだけ変更する
  • 第三者が制作した画像を許可なく読み込ませる

最終案が完成したら、画像検索などを使って、 顔、シルエット、配色、服装、持ち物などが 既存キャラクターと似ていないか確認します。

文化庁のAIと著作権に関する情報

文化庁は、生成AIと著作権について、AI開発者、サービス提供者、 利用者、権利者など、それぞれの立場でリスクを下げるための チェックリストやガイダンスを公表しています。

文化庁「AIと著作権について」

注意点2:商用利用できるか規約を確認する

生成AIサービスによって、生成画像や文章の利用条件は異なります。 無料プランと有料プランで条件が異なる場合や、 利用用途に制限が設定されている場合もあります。

キャラクターを次のような用途で使用する場合は、 商用利用の条件を特に確認してください。

  • 企業のWebサイト・広告・SNS
  • パンフレット・チラシ・営業資料
  • 商品パッケージ
  • キャラクターグッズ
  • 動画・ゲーム・アプリ
  • 他社へのライセンス提供
規約確認時に記録すること
  • 使用したAIサービス名
  • 契約していたプラン
  • 生成した日付
  • 確認した利用規約のURLと確認日
  • 商用利用・再配布・加工に関する条件
  • 入力データや生成物の取り扱い

AIサービス上で商用利用が認められていても、 生成物が第三者の著作権や商標などを侵害しないことまで 自動的に保証されるとは限りません。

注意点3:キャラクター名と商標を確認する

デザインだけでなく、キャラクター名も確認が必要です。 既存の商品名、サービス名、キャラクター名と重複すると、 使用できない可能性があります。

名前の候補が決まったら、検索エンジン、SNS、ECサイトなどで 同名キャラクターや商品がないか確認します。

本格的に広告、商品、グッズなどへ展開する場合は、 特許情報プラットフォーム「J-PlatPat」を使って 商標登録の状況を確認しましょう。

商標は無料で検索できます

特許庁は、J-PlatPatを使って商標を無料で検索する方法を案内しています。 読み方が同じ名称もあるため、表記だけでなく称呼でも確認します。

特許庁「商標を検索してみましょう」

注意点4:機密情報や個人情報を入力しない

キャラクター設定を考える際に、未発表の商品、キャンペーン、 顧客情報、社内資料などを、そのまま生成AIへ入力しないようにします。

入力を避ける情報の例
  • 公開前の商品名やサービス内容
  • 取引先から受け取った非公開資料
  • 顧客や従業員の個人情報
  • 社内の売上、原価、契約情報
  • 他社が権利を持つ画像やデザインデータ
  • 秘密保持契約の対象となる情報

企業で利用する場合は、「どのAIサービスを使用してよいか」 「どの情報を入力してよいか」「誰が生成結果を確認するか」を 社内ルールとして決めておきます。

生成AIでキャラクター説明文を安全に作る方法

生成AIは、画像だけでなく、キャラクターのプロフィール、 性格、口調、ストーリー、SNS投稿文などの作成にも活用できます。

ただし、既存キャラクター名を指定して文章を模倣させるのではなく、 自社独自の条件を整理して指示することが重要です。

安全な指示に含めたい項目
  • 企業やサービスが大切にしている価値
  • キャラクターを届けたい対象者
  • キャラクターの役割
  • 性格と話し方
  • 得意なこと・苦手なこと
  • 使用してはいけない表現
  • 既存作品を模倣しないこと

説明文を作る指示例

生成AIへの指示例

当社のWebサービスを初めて利用する企業担当者に、 難しい内容を分かりやすく説明するオリジナルキャラクターの プロフィールを作成してください。

性格は親しみやすく誠実で、専門用語を使いすぎません。 特定の既存キャラクター、作品、企業の表現は模倣せず、 独自の名前、性格、口調、得意なこと、苦手なことを提案してください。

生成された文章は、そのまま公開せず、 自社のブランド表現に合っているか、人が確認・修正します。

企業キャラクター制作を安全に進める7ステップ

STEP 1:キャラクターの目的を決める 認知拡大、サービス説明、SNS運用、採用、商品展開など、 キャラクターに担わせる役割を明確にします。
STEP 2:使用するAIと利用規約を確認する 商用利用、加工、再配布、入力データの取り扱いを確認します。
STEP 3:既存作品を模倣しない条件で案を出す 自社の価値、対象者、役割から独自の設定を作ります。
STEP 4:人がデザインと設定を調整する AI生成案を完成品とせず、人が表情、色、形、性格などを設計します。
STEP 5:類似画像・名称・商標を確認する 画像検索、Web検索、SNS検索、J-PlatPatなどで確認します。
STEP 6:権利関係と制作履歴を記録する プロンプト、生成日、加工内容、担当者、使用ツールを保存します。
STEP 7:運用ガイドラインを作る 色、表情、口調、禁止表現、使用範囲、承認手順を決めます。

キャラクター利用ガイドラインに入れる項目

キャラクターは、作ることよりも、長期間一貫して運用することが重要です。

SNS、広告、営業資料などで担当者ごとに表現が変わらないよう、 最低限の利用ルールを作ります。

  • キャラクターの目的と役割
  • 正式名称・読み方・プロフィール
  • 基本カラーと使用可能な配色
  • 正面・側面・表情・ポーズ
  • 口調と使用してよい言葉
  • 禁止する変形・加工・表現
  • AIで追加素材を作る場合の承認手順
  • 社外提供や商品化のルール
  • データを保管する場所と管理者

生成AIによる企業キャラクター制作のよくある質問

AIで作ったキャラクターは商用利用できますか?

利用するAIサービスの規約や契約プランによって異なります。 商用利用が認められていても、第三者の著作権や商標などを侵害しないか、 別途確認する必要があります。

AI生成画像なら著作権侵害になりませんか?

AIが生成したという理由だけで、問題がなくなるわけではありません。 既存の著作物との関係は、個別の生成・利用状況によって判断が異なります。 重要な広告や商品展開では、専門家への確認も検討してください。

有名キャラクターを参考画像として入力してもよいですか?

第三者が権利を持つ画像を許可なく入力することは避けましょう。 特定の作品を模倣するのではなく、自社の目的や対象者などの条件から オリジナル案を作成します。

AIだけでキャラクターを完成させてもよいですか?

初期案の作成には活用できますが、企業が長期間使用する場合は、 人がデザイン、類似性、設定、運用方法を確認し、 一貫した仕様へ整えることをおすすめします。

社内で最初に決めることは何ですか?

使用可能なAIサービス、入力禁止情報、生成物の確認担当者、 商用利用前の承認手順、制作履歴の保存方法を決めます。

まとめ:生成AIはアイデア作りに活用し、最終判断は人が行う

生成AIは、企業キャラクターのアイデア、名前、プロフィール、 セリフ、画像案を効率よく作るために役立ちます。

一方、企業が長期間使用するキャラクターには、 著作権、商標、利用規約、情報管理、デザインの一貫性など、 複数の確認が必要です。

AIだけで完成させるのではなく、人が既存作品との類似を確認し、 最終デザインと運用ルールを整えましょう。

企業キャラクターの企画・AI活用を整理しませんか?

キャラクターの目的設計から、制作・運用ルール・プロモーションまで、 現在の状況に合わせて整理します。

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参考情報・引用元

※本記事は、生成AIを業務で利用する際の一般的な確認事項を整理したもので、 個別案件に対する法的な判断を示すものではありません。 重要な広告・商品化・ライセンス展開では、弁護士・弁理士などの専門家へご相談ください。