コーポレートサイトをリニューアルする目的とは?KPIと社内整理の進め方
デザインを変える前に、解決する課題と成果を決める
問い合わせ、採用、情報発信、ブランドなど、自社が優先すべき目的とリニューアル後のKPIを整理します。
上長からコーポレートサイトのリニューアルを任され、「まず制作会社へ見積もりを依頼すればよい」と考えていませんか。
「古く見えるから」「競合他社がリニューアルしたから」という理由だけで進めると、完成後に成果を判断できません。また、関係部署から要望が増え、予算やスケジュールが膨らむ原因にもなります。
リニューアルを成功させるには、現在の課題、事業上の目的、対象ユーザー、公開後のKPIを制作前に整理する必要があります。本記事では、Webの専門知識がない担当者でも進められるように、目的の決め方を解説します。
「デザインを新しくする」は手段です。問い合わせを増やす、採用応募を増やす、営業説明を効率化する、社内で情報を更新できるようにするなど、事業や業務の変化を目的として設定しましょう。
コーポレートサイトをリニューアルする主な目的
1.問い合わせや商談を増やす
サービス内容が分かりにくい、問い合わせボタンが見つからない、実績や料金の判断材料が不足している場合は、見込み客が検討しやすい情報と導線へ見直します。
2.採用応募を増やす
仕事内容、社員、職場環境、選考の流れなど、求職者が知りたい情報を充実させます。求人媒体だけでは伝えにくい会社の特徴を、自社サイトで補います。
3.企業やブランドへの信頼を高める
現在の事業内容とサイトの印象が合っていない場合は、デザインだけでなく、メッセージ、写真、実績、会社情報を見直します。誰にどのような会社だと認識してほしいかを言葉にします。
4.営業活動を支援する
営業担当者が毎回説明している内容をサイトへ掲載し、商談前後に確認できる状態を作ります。サービス資料、事例、よくある質問などを整えると、顧客の理解を助けられます。
5.情報更新をしやすくする
更新のたびに制作会社へ依頼している、管理画面が分かりにくい、担当者しか操作できない場合は、自社で無理なく更新できる仕組みと運用ルールを検討します。
6.スマートフォン表示や使いやすさを改善する
文字が小さい、ボタンを押しにくい、表示が遅いなどの問題を改善します。見た目だけでなく、ユーザーが目的の情報へ迷わず到達できることが重要です。
目的を決めるための5ステップ
- 現状の問題を集める:経営、営業、採用、広報、顧客から課題を聞く
- データを確認する:アクセス、検索、問い合わせ、採用応募、更新状況を見る
- 対象ユーザーを決める:顧客、求職者、取引先など優先する相手を選ぶ
- 優先課題を絞る:重要度と緊急度から、最優先の目的を1つ決める
- 成果の確認方法を決める:公開後に追うKPIと確認頻度を決める
要望をすべて採用すると、ページ数と費用が増えます。「誰のどの課題を解決する機能か」を確認し、リニューアル目的への貢献度で優先順位を付けましょう。
目的別に設定するKPIの例
| 目的 | KPI例 | あわせて確認すること |
|---|---|---|
| 問い合わせ | 問い合わせ数、フォーム完了率 | 商談化・成約につながったか |
| 採用 | 採用ページ閲覧、応募数 | 求める人材から応募があったか |
| 情報発信 | 更新本数、記事閲覧、検索流入 | 社内で継続できているか |
| 営業支援 | 事例・資料の閲覧数 | 説明時間や問い合わせ内容の変化 |
| 使いやすさ | 主要ページ到達率、表示速度 | スマートフォンで操作しやすいか |
アクセス数の増加だけを目標にすると、事業につながらない訪問も成果として数えてしまいます。問い合わせ後の商談や、応募者の質など、最終成果も確認しましょう。
リニューアル前に整理する社内情報
- リニューアルする背景と最優先の目的
- 対象ユーザーと、その人が知りたい情報
- 現在のサイトで困っていること
- 必要なページ・機能と優先順位
- 社内で用意できる文章・写真・資料
- 予算、公開希望時期、決裁者
- 公開後の更新担当者と更新内容
- 現在のドメイン、サーバー、管理会社、アクセス権限
リニューアルでURLを変更する場合、旧URLから対応する新URLへの転送設定が必要です。検索流入や既存リンクを失わないよう、URL一覧と転送先を制作会社に確認してください。
制作会社へ相談する前の質問
- 今回のリニューアルで最も改善したいことは何か
- 誰にどのような行動をしてほしいか
- 現在のサイトのどこが問題だと考えているか
- 公開後、誰が何を更新するか
- 成果をどの数値で確認するか
具体的な進行手順は「コーポレートサイトリニューアルの進め方」、失敗例は「コーポレートサイトリニューアルで失敗しないためのポイント」も参考にしてください。
まとめ:目的とKPIを社内で共有してから制作を始める
コーポレートサイトのリニューアルは、見た目を新しくすることがゴールではありません。問い合わせ、採用、営業支援、情報発信など、解決したい事業課題を目的として設定します。
最優先の目的、対象ユーザー、必要な情報、公開後のKPIを社内で共有してから制作会社へ相談すると、提案と見積もりを比較しやすくなります。
リニューアルの目的がまだ決まっていなくても大丈夫です
現在の課題や社内の要望を伺い、優先順位、必要なページ、予算、スケジュールを一緒に整理します。
サイトリニューアルについて相談する参考情報・引用元
- Google Search Central「URLの変更を伴うサイト移転」
- Google Search Central「Google検索のURL構造に関するベストプラクティス」
- web.dev「Core Web Vitalsのビジネスへの影響」
※必要なKPIや制作範囲は、サイトの目的・業種・社内体制によって異なります。