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企業キャラクターのデザイン案の選び方|比較表と修正依頼のまとめ方

制作担当者が机に並べた企業キャラクターのデザイン案を比較するイラスト
3BROS. JOURNAL / PRACTICAL GUIDECHARACTER / DESIGN REVIEW

WORKING NOTES

「好き」を集める前に、選ぶ基準をそろえる。

企業キャラクターの候補が出そろったのに、社内の意見が割れて決められない。そんなときは、投票を増やす前に比較の条件を整えましょう。この記事は企画から制作までの全体手順ではなく、提案されたデザイン案の比較・絞り込み・修正依頼を具体化するための実務ガイドです。

01比較前に必須条件を決める

最初に、誰に何を伝えるキャラクターなのかを一文にします。「好感が持てる」だけでは判断が人によって変わるため、「初めてサービスを使う人へ、落ち着いて手順を案内する」のように、相手と役割まで書きます。

必須条件

使用媒体で判別できる、想定する印象に合うなど、採用の前提になる条件。

比較したい点

表情、色、展開のしやすさなど、条件を満たす案同士で比べる点。

個人の好み

好きな動物や色など。意見として残しつつ、必須条件とは分けます。

必須条件を後から追加すると、評価のやり直しが起きます。制作依頼時の資料を見直し、今回決める範囲が基本形なのか、ポーズまで含むのかを確認してください。

02同じ見え方でデザイン案を比べる

案ごとに背景、表示サイズ、周囲の装飾が違うと、キャラクター自体より見せ方に影響されます。まず同じ大きさ・同じ背景で並べ、その後に実際の媒体へ配置して確認します。

確認場面そろえる条件観察すること
SNSアイコン同じ円形の枠と表示サイズ顔や特徴が切れず、縮小しても判別できるか
Webの案内欄同じ背景・文章量・配置幅本文を邪魔せず、案内の役割が伝わるか
営業資料同じ印刷サイズと色条件細い線や小さな部品がつぶれないか
追加展開同じ想定場面のラフ必要な動きや表情へ展開できそうか

表は横にスクロールできます。

見せる順番もそろえます。まず基本形だけ、次に使用例の順で提示すると、装飾された完成イメージだけで判断しにくくなります。グッズ化など未確定の用途は別欄に残し、今の採用条件へ無制限に足さないようにします。

簡単な確認テストの例

対象読者に近い人へ、社名や企画意図を説明する前に「どんな役割のキャラクターに見えるか」を尋ねます。少人数の感想は市場全体の評価ではありません。誤解の種類を見つける補助材料として扱います。

03評価表には点数と理由を残す

以下は比較のための例です。各項目を3段階などの同じ尺度で評価し、必ず理由を添えます。評価者は先に個別記入し、その後で話し合うと、最初の強い意見だけに引っ張られにくくなります。

評価軸判断の問い理由の記入例
役割への適合必要な印象が伝わるか案Aは落ち着いて見えるが、表情がやや硬い
識別性他の案と特徴を言葉で区別できるか案Bは輪郭の特徴を説明しやすい
小サイズの視認性実際の表示幅で読めるか案Cはアイコンで目と口が重なる
運用のしやすさ想定媒体に無理なく配置できるか案Aは横長の説明欄にも収めやすい

表は横にスクロールできます。

総得点だけで採用を決めず、必須条件を満たすか、直せる課題か、案の特徴を失う修正にならないかを確認します。評価の重みを付ける場合は、候補を見る前に決めておくと恣意的な調整を防ぎやすくなります。

意見が割れたときの整理

「かわいくない」ではなく、「落ち着いた案内役を想定しているが、笑顔の強さが合わない」のように、目的との距離へ言い換えます。解決に必要な確認が表示テストなのか、表情の修正なのかを分けましょう。

04修正指示をまとめ、最終版を決める

修正は、対象・理由・残したい点・再確認の条件をセットで伝えます。複数人のメールをそのまま渡さず、社内窓口が相反する指示を整理してから依頼します。

対象:案Aの基本表情 理由:問い合わせ案内で使用すると、口元が強く見える 希望:落ち着いた印象を保ちながら、口元を調整した案を確認したい 維持:輪郭と配色は現案を基本にする 確認条件:同じWeb案内欄へ配置し、小さい表示でも比較する

採用後は決定した版、承認者、採用理由、残る作業を記録します。複数案のよい部分をすべて足すと、全体の整合が崩れることもあります。組み合わせたい場合は、制作側へ成立するかを相談してください。

  • 必須条件の未確認項目が残っていない
  • 採用したファイルと版番号が特定できる
  • 修正済み箇所を同じ条件で再確認した
  • 追加ポーズや納品データの範囲を確認した
  • 最終判断者と承認日を記録した

多数決だけで決めてもよいですか?

社内の受け止め方を知る材料にはなります。ただし、使用目的や運用条件を満たすかの確認は別に必要です。最終判断の担当者と基準を事前に決めましょう。

案を増やせば決まりやすくなりますか?

選べない理由が基準の曖昧さなら、案を増やしても解消しません。まず既存案のどの条件が不足しているかを言葉にして、追加提案の必要性を判断します。

参考情報

3Bros.works:企業キャラクター制作の全体手順

確認日:2026年9月26日。比較表・記入例は本記事の実務例です。各社の体制や制作条件に合わせて調整してください。