トピックス

企業キャラクターのポーズ・表情展開|追加制作の依頼書と確認項目

企業キャラクターのポーズと表情の展開案をボードに並べ、追加制作の内容を確認する担当者のイラスト
3BROS.WORKS / CHARACTER DESIGN制作実務ノート

キャラクターを、使える素材へ。

次に増やすポーズは、
「使う場面」から決める。

企業キャラクターは完成していても、実際にホームページや営業資料へ配置すると、「案内するポーズがない」「お礼の場面に表情が合わない」と気づくことがあります。

追加制作では、ポーズの数を先に決めるよりも、掲載場所・伝えたい内容・配置条件を整理することが大切です。この記事では、既存キャラクターのポーズ・表情を増やすための依頼書と、制作途中・納品時の確認項目を紹介します。

01ポーズ・表情・その他の差分を分ける

「キャラクターのバリエーションを増やしたい」という依頼だけでは、制作する範囲が曖昧になります。まず、何を変えるのかを分けましょう。

ポーズの追加

手を振る、指し示す、お辞儀をするなど、体の動きやシルエットを変える制作です。

表情の追加

笑顔、考え顔、驚きなど、主に目・眉・口の組み合わせで伝える印象を変えます。

その他の差分

衣装、小物、背景、文字入りパネルなどの追加です。ポーズや表情とは別に整理します。

たとえば「2ポーズ・3表情」と書いても、納品数は一意に決まりません。すべてを組み合わせるなら6点ですが、各ポーズに指定の表情を1つずつ付けるなら2点です。

「何種類」だけでなく、完成品の一覧を共有する

「A:案内する姿+通常の笑顔」「B:お辞儀+やわらかい笑顔」のように、1点ごとの組み合わせを記載すると、見積もりと納品の認識を合わせやすくなります。

まだ基本デザインが決まっていない場合は、先に企業キャラクターの作り方で、企画から制作までの流れを整理してください。

02使用場面から必要な素材を選ぶ

追加ポーズは、実際の掲載予定に合わせて選ぶと使い道が明確になります。最初に、ホームページ・資料・SNSなどの担当者から「現在、素材が足りない場面」を集めましょう。

使用場面ポーズ・表情の例依頼時に伝える条件
サービスの案内片手で説明文を指し示す、落ち着いた笑顔説明文を置く側、視線の向き、全身か上半身か
よくある質問少し考えている姿、疑問を感じる表情不安や困惑を強く見せすぎないこと、顔の表示サイズ
お礼・完了の案内軽いお辞儀、やわらかい笑顔頭や手が切れない配置、画面内での占有面積
新しい情報のお知らせ開いた手で案内する姿、明るい表情見出しとの距離、小物を持たせるかどうか
手順・操作の説明対象を指し示す姿、集中した表情指し示す対象、図解と重なる範囲、必要な向き

上記は企画例です。キャラクターの性格や実際の掲載内容に合わせて調整します。スマートフォンでは表を横にスクロールできます。

「よく使いそう」より「掲載先が決まっている」を優先する

最初の追加制作を3〜5点に絞る場合も、その数自体を目標にする必要はありません。まずは、近く公開するページや資料で確実に使うものから選びます。

また、同じ案内ポーズでも、キャラクターを左側に置くのか、右側に置くのかで必要な向きが変わります。簡単な配置図や掲載画面を添えると、納品後の「向きが逆だった」を防ぎやすくなります。

03追加制作の依頼書をつくる

依頼書には、基準になるデータ、追加する完成品、使用条件、確認の進め方をまとめます。以下は、既存キャラクターに3点を追加する場合の記入例です。

コピーして使える|追加制作の依頼書
1.今回の目的
既存の企業キャラクターを、サービス案内・FAQ・お礼の画面で使えるようにする。
2.基準にするデータ
承認済みの基本デザインと、現行のデザインガイドラインを共有する。ファイル名・版番号・承認日を明記する。
3.制作する完成品
A:見る人から見て右側を案内するポーズ+通常の笑顔
B:軽くお辞儀をするポーズ+やわらかい笑顔
C:考えているポーズ+疑問を感じる表情
合計3点。反対向き・衣装変更・背景・文字は今回の範囲に含めない。
4.使用する媒体と配置
自社ホームページと営業用PDF。掲載予定の画面・資料を添付し、配置位置と想定表示サイズを記載する。
5.維持したい特徴
顔と体の比率、基本色、線の印象、左右非対称の特徴を維持する。新しい装飾は加えない。
6.納品形式
用途に合うサイズの背景透過PNGを希望。編集用データの形式・納品範囲・利用条件は見積もり時に相談する。
7.確認の進め方
ポーズのラフ確認後に、表情・色・仕上がりを確認する。社内の修正意見は担当者がまとめて返す。
8.見積もり時に確認したいこと
制作点数、修正の回数と範囲、追加料金になる変更、納期、利用範囲、元データの加工や追加制作に必要な許諾。

「右向き」「左向き」は、キャラクターから見た向きと閲覧者から見た向きで解釈が分かれます。依頼書では「見る人から見て右」と書き、必要に応じて矢印入りの配置図を付けましょう。

既存データを持っている場合も、追加制作の条件を確認

元データの保有だけで、自由な改変や第三者への追加制作依頼が認められているとは判断できません。既存の契約や許諾内容を確認し、不明な場合は権利者・制作者に相談してください。文化庁のイラスト制作契約に関する注意事項も参考になります。

料金を比較する場合は、点数だけでなく、描き込みの量や修正・納品条件をそろえることが大切です。見積もり項目は企業キャラクター制作の費用相場でも解説しています。

04制作途中で確認するポイント

完成後に体の向きや構図を大きく変えると、修正範囲が広がります。確認する内容を段階ごとに分けましょう。

  1. ラフでは、動きと配置を確認する

    何をしている姿か伝わるか、案内する向きが合っているか、文字を置く場所を確保できるかを見ます。細かな色よりも、全体の形を先に決めます。

  2. 表情では、キャラクターらしさを確認する

    目や口を変えても、元のキャラクターとして認識できるかを確認します。「親しみやすい」「冷静」など、設定した性格から外れていないかも見ます。

  3. 仕上がりでは、既存素材との統一感を確認する

    基本デザインと並べ、頭身・色・線の太さ・装飾の位置などを比較します。左右非対称の模様や持ち物がある場合は、位置関係も確認します。

  4. 掲載テストでは、実際の大きさで確認する

    ホームページや資料に仮配置し、縮小しても表情や手の動きがわかるかを確認します。単体画像では良く見えても、文字や背景と組み合わせると印象が変わります。

修正は「好み」より「使用目的」で伝える

「もっといい感じに」では、直す場所を判断しにくくなります。たとえば「FAQの小さな枠では口元が見えにくいため、縮小した状態でも考え顔とわかるようにしたい」と伝えると、目的と修正箇所がつながります。

修正指示には、対象の素材番号・気になる点・使用上の理由をセットで記載しましょう。デザインの共通ルールを整理したい場合は、企業キャラクターのデザインガイドラインの作り方を参照してください。

05納品データと検収のチェック

納品時は、画像の見た目だけでなく、予定した媒体で使えるかを確認します。必要な形式は制作方法や使用先によって異なるため、発注前に合意しておきましょう。

納品物・項目確認する内容実務上のポイント
背景透過画像背景の透過、画像サイズ、不要な余白、輪郭の状態白い背景と濃い背景の両方に置いて確認する
編集用データ合意した形式、編集できる範囲、利用条件手描き・ラスター制作などでは、ベクターデータが存在するとは限らない
印刷用データ仕上がりサイズ、解像度、色の条件など印刷会社や制作担当者の入稿条件に合わせる
素材一覧素材番号、ポーズ名、表情、版番号、承認状態サムネイル付きの一覧があると選びやすい

公開前のチェックリスト

  • 依頼書に記載した組み合わせと納品点数が一致している
  • 基本デザインと比率・色・特徴がそろっている
  • 案内する向きや視線が、掲載予定のレイアウトに合っている
  • 実際の表示サイズでも表情と動作を読み取れる
  • 輪郭の欠けや意図しない背景が残っていない
  • 用途に必要な形式とサイズがそろっている
  • 利用範囲・加工の可否・再配布の条件を確認できている
  • 承認済みの最新版と、確認用の旧版を区別できる

ファイル名は「guide_A_v01.png」のように、用途・素材番号・版番号がわかる形にすると管理しやすくなります。命名方法は社内で統一し、修正前のデータを誤って掲載しないようにしましょう。

06よくある質問

Q.最初から多くのポーズを作った方がよいですか?

必要な数は使用計画によって変わります。まずは掲載先が決まっているものを制作し、運用中に足りない場面を記録して追加する方法もあります。使い道が未定の素材を増やす前に、直近の掲載予定を整理しましょう。

Q.左右反転すれば、反対向きのポーズとして使えますか?

左右非対称の模様・文字・装飾・持ち物があると、そのまま反転できない場合があります。デザイン上の問題と、加工に関する利用条件を確認してください。反対向きが必要なら、依頼時に別の完成品として指定すると確実です。

Q.表情だけの変更なら、確認は省略できますか?

目や口の小さな変更でも、性格やブランドの印象が変わることがあります。基本デザインと並べ、実際の掲載サイズでも確認しましょう。確認工程や修正範囲は、制作前に合意しておくと進めやすくなります。

NEXT ACTION

使いたい場面から、追加制作の内容を整理しませんか。

「キャラクターはあるけれど、使えるポーズが少ない」という場合は、まず掲載媒体と不足している動きを整理してみてください。

3Bros.worksへのご相談では、現在のキャラクター、使いたい媒体、追加したいポーズや表情をお知らせください。公開中の掲載ページがある場合は、そのURLも相談内容の共有に役立ちます。

キャラクターの制作・活用について相談する