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企業キャラクターの作り方|企画・制作依頼・公開までの7ステップ

企業キャラクターのデザイン案と色見本を比較し、商品パッケージへの展開を検討するデザイナーのイラスト
3Bros.works JOURNAL CHARACTER / CREATIVE PLANNING
START WITH A PURPOSE

そのキャラクターは、
誰に、何を
伝える存在ですか。

企業キャラクターを作るとき、最初に考えたいのは、 見た目に加えて「会社の中でどんな役割を担うか」です。 商品の案内役、採用広報の聞き役、店舗での説明役では、必要な表情や使い方も変わります。

企業キャラクターの制作は、目的・届けたい相手・使用場面を整理し、 設定、依頼条件、デザイン、公開準備の順に進めると判断しやすくなります。 初めて担当する方に向けて、7つのステップと依頼書の記入例を紹介します。

企業キャラクターを作る目的と役割を決める

「親しみやすい会社にしたい」という希望だけでは、デザインを選ぶ基準が曖昧になります。 誰との接点で、どのような伝わり方を目指すのかまで具体化しましょう。

例えば、複雑なサービスの理解を助けたいなら、 キャラクターが疑問を投げかけたり、説明のポイントを案内したりする役割が考えられます。 採用広報なら、社員の仕事を紹介する聞き役として設計する方法もあります。

企業による活用の全体像は、 キャラクターIPの企業活用と運用の考え方 も参考にしてください。

GUIDE

理解を助ける

サービスや商品の説明を案内する役割。質問や指差しのポーズが活用候補になります。

CONNECT

接点をつくる

SNSやイベントで話題の入口になる役割。継続して登場できる企画と担当者が必要です。

REPRESENT

企業らしさを伝える

会社の姿勢や価値観を表す役割。見た目と発言内容に一貫性を持たせます。

最初は主な役割を1つ決めておきましょう。
販促、採用、社内広報のすべてを同時に担わせると、判断基準が増えます。 最初の使用場面を決め、別の場面への展開は追加で検討すると整理しやすくなります。

届けたい相手と、最初に使う場面を絞る

同じキャラクターでも、スマートフォンの小さなアイコンと、 展示会の大きなパネルでは見え方が異なります。 デザインに着手する前に、使用媒体と表示サイズを整理してください。

最初の使用場面から必要な仕様を考える
使用場面 想定する役割 制作前に確認すること
Webサイト サービス説明・操作案内 スマートフォンでの大きさ、背景色、文字との配置
SNS 投稿の案内役・企画の登場人物 アイコンでの見え方、投稿画像の比率、必要な表情
営業資料・パンフレット 説明の補助・ポイントの強調 印刷サイズ、カラーとモノクロ、指差しなどのポーズ
店舗・展示会 案内・商品への関心づくり 掲出場所、遠くからの識別、印刷・加工方法
グッズ・立体物 持ち帰れる接点・体験の提供 製造方法、再現できる線や色、追加図面の必要性

表は横にスクロールできます。必要な仕様は実際の制作物に合わせて決めてください。

将来グッズ化する可能性があるなら、初回の打ち合わせで伝えます。 ただし、まだ用途が決まっていない段階で、すべてのポーズや立体用資料を作る必要はありません。 今回必要なものと、将来追加するものを分けることが、予算と進行の整理につながります。

コンセプトとキャラクター設定をまとめる

コンセプトは、外見と行動を決める軸です。 モチーフを選ぶ際は、「人気がありそうだから」に加えて、 会社の事業や伝えたい価値とのつながりを説明できるか確認しましょう。

設定は、最初から長い物語にする必要はありません。 名前、役割、性格、話し方、行動の基準が共有できれば、制作の相談を始められます。

コンセプトの記入例

以下は、架空の設備メンテナンス会社を想定した例です。

役割:初めて相談する人の疑問を、一緒に整理する案内役。

伝えたい印象:落ち着いている、よく話を聞く、分かる言葉で説明する。

モチーフの方向:点検や発見を連想させる形。具体案は制作時に検討する。

話し方:短い敬語を基本にし、専門用語には説明を添える。

避けたい表現:故障への不安をあおる発言、根拠のない効果の断定。

最初の登場場所:Webサイトの相談手順ページと、サービス紹介資料。

「好きな見た目」と「必要な印象」を分ける

参考画像を共有するときは、どこを参考にしたいのかを言葉で添えます。 「線が少なく小さくても見やすい」「色数が落ち着いている」といった説明にすると、 特定のキャラクターの姿を模倣せず、目指す方向を伝えやすくなります。

設定文の整理に生成AIを使いたい場合は、 生成AIで企業キャラクターの設定・紹介文を作る方法 で、文章づくりの手順を確認できます。

制作依頼書で、範囲・予算・確認方法をそろえる

制作会社やデザイナーに依頼する際は、完成イメージだけでなく、 必要な成果物と進め方を共有します。 社内で制作する場合も、同じ項目を整理しておくと認識のずれを減らせます。

制作依頼書に入れたい項目
項目 書く内容 記入例
目的・対象者 誰に何を伝えるための制作か 初めて相談する法人担当者へ、利用手順を説明する
使用媒体 今回の用途と、将来の展開候補 今回はWeb・営業資料。将来は展示会パネルを検討
制作範囲 企画、設定、基本形、追加ポーズなど コンセプト整理、基本形、案内用の追加ポーズ
提案・修正 初期案の数、修正の範囲、追加費用の条件 ラフ段階と清書段階の確認回数を見積もり時に相談
予算 予算の上限と、その中に含めたい項目 デザイン費と初回展開物の費用を分けて提示してもらう
スケジュール 公開希望日、納品日、社内の確認期間 公開日から逆算し、社内承認と印刷の期間も確保する
承認体制 窓口担当者と最終承認者 広報担当が意見を集約し、責任者が最終承認する
納品・利用条件 データ形式、利用範囲、変更・追加制作の扱い Webと印刷に必要なデータ、追加ポーズの依頼方法を確認する

未定の項目は、未定のまま明記して構いません。
例えば「予算内で必要なポーズ数を相談したい」と伝えれば、 制作範囲を決めるための相談ができます。 すべてを決めてから問い合わせる必要はありません。

費用を比較するときは、含まれる作業をそろえる

基本形の作画のみの見積もりと、コンセプト設計や複数媒体への展開を含む見積もりは、 金額だけでは比較できません。 企画、提案数、修正、追加ポーズ、納品形式、利用条件を分けて確認しましょう。

デザイン案は、実際の使用場面に置いて比較する

デザイン案が届いたら、目的と使用場面に戻って確認します。 単体のイラストだけで判断せず、Webページ、SNSアイコン、資料などに置いた状態を見ましょう。

  • 想定する相手に、目指した印象が伝わるか
  • 会社の事業や価値観とのつながりを説明できるか
  • 小さく表示しても、顔や主な特徴を識別できるか
  • 明るい背景・暗い背景でも見やすいか
  • 必要な表情やポーズへ展開できそうか
  • 文字や商品写真と一緒に置いても、説明を妨げないか
  • 既存のキャラクターを強く連想させる要素がないか

修正の依頼は、理由と使用条件を添える

「もっと親しみやすく」という依頼は、人によって解釈が分かれます。 「スマートフォンのアイコンで目の形が分かりにくい」 「説明役として使うため、指差しの動作を読み取りやすくしたい」のように、 使用場面と困っている点を伝えると、修正の方向を共有しやすくなります。

社内の意見は窓口担当者が集約し、矛盾を整理してから制作側へ渡します。 人気投票を行う場合も、票数だけで決定せず、事前に決めた目的と仕様を満たしているか確認してください。

名称やデザインの確認は、清書・展開制作の前から進めます。
似た名称や見た目がないかを確認し、商標情報の調査にはJ-PlatPatを利用できます。 ただし、検索で見つからないことだけで、利用上の問題がないとは断定できません。 判断が難しい場合は弁理士などの専門家に確認します。

参考: 特許庁「商標を検索してみましょう」

納品物と利用条件を確認する

完成画像が届いたら、依頼時に決めた内容と照合します。 表示できるかだけでなく、予定していた媒体で使えるデータがそろっているかを確認しましょう。

納品時に確認したい内容
確認対象 確認すること
基本形・ポーズ 依頼した点数、表情、向きがそろっているか
Web用画像 必要な大きさ、背景の透過、ファイル形式が用途に合うか
印刷用データ 制作先が指定する形式・色設定・サイズに対応できるか
編集可能な元データ 納品対象か、対応ソフトは何か、編集できる条件は何か
名称・設定資料 正式な表記、紹介文、話し方などの確定版が分かるか
管理方法 確定版の保存場所と、差し替え時の更新方法が決まっているか

制作の依頼と、完成後の利用条件を分けて確認する

契約では、制作する内容に加えて、著作権の帰属や利用方法を確認します。 使用媒体、グッズ販売、第三者へのデータ提供、追加ポーズの制作、 デザイン変更など、予定している使い方を具体的に伝えて合意しておきましょう。

参考: 文化庁「誰でもできる著作権契約マニュアル:契約の内容」

データの受け取りと、自由に改変できることは別に確認します。
ポーズ変更や一部の切り取りなどを想定している場合は、変更できる範囲と承認方法を取り決めてください。 文化庁のイラスト制作向け契約書式でも、作品の改変に関する注意事項が示されています。

参考: 文化庁「イラストの作成:契約対象・注意事項」

初回公開と、継続して使うための準備をする

制作が完了しても、登場する場所と担当者が決まっていなければ、使われないままになることがあります。 公開前に、最初の掲載物と、その後に使う予定を決めておきましょう。

初回公開の準備例

紹介:名前、役割、会社との関係を説明する紹介文を用意する。

掲載:Webサイトの案内ページと、最初のSNS投稿を制作する。

担当:素材の管理担当者と、公開前の確認担当者を決める。

次の使用:サービス説明など、次に登場する企画を決める。

振り返り:何を確認するか、いつ確認するかを記録する。

色や比率、禁止する使い方など、完成後の運用ルールを詳しく整理したい場合は、 企業キャラクターのデザインガイドラインの作り方 を参考にしてください。

また、評価する項目は制作目的に合わせます。 認知を目的にした取り組みと、サービス理解を助ける取り組みでは、見るべき反応が異なります。 指標の整理は、 キャラクターIPの効果測定方法 で紹介しています。

  • 目的と主な役割を社内で共有した
  • 最初に使う媒体と掲載物が決まっている
  • 名称・デザイン・紹介文の承認が完了している
  • 予定している利用方法と契約条件を確認した
  • 必要なデータと確定版の保管場所を確認した
  • 公開後の担当者と、次の使用予定を決めた
  • 目的に応じた振り返り項目を決めた

企業キャラクター制作でよくある質問

Q. 絵を描けなくても制作を依頼できますか?

依頼できます。目的、対象者、使用場面、希望する印象を言葉でまとめておくと相談しやすくなります。 デザイン案を作る前の企画整理から依頼できるか、制作先に確認しましょう。

Q. 社内制作と外注は、どう選べばよいですか?

作画の担当者だけでなく、企画、媒体ごとのデータ制作、社内調整、公開後の管理まで対応できるかで考えます。 企画と確認は社内、デザイン制作は外注など、業務を分ける方法もあります。

Q. 制作にはどれくらいの期間が必要ですか?

企画の確定状況、提案数、追加ポーズ、確認回数、社内承認の速さによって変わります。 公開希望日から、企画・ラフ・修正・納品・掲載物制作の工程を逆算して相談してください。 印刷やグッズ製造がある場合は、その期間も別に確保します。

Q. 最初から多くの表情やポーズを作るべきですか?

最初の使用場面で必要になるものから決める方法があります。 追加制作を想定する場合は、制作費の考え方、依頼先、変更の承認方法も確認しておきましょう。

Q. 生成AIで作ったキャラクターを使ってもよいですか?

使用するサービスの条件、既存作品との類似、予定する利用方法などを確認して判断します。 公開前の確認項目は、 生成AIで企業キャラクターを作る際の注意点 で整理しています。

LET’S CREATE

会社らしさを、
使い続けられるキャラクターへ。

何から決めればよいか分からない場合も、現在の課題や使いたい場面からお聞かせください。 企業キャラクターの企画・制作・活用についてのご相談は、3Bros.worksへ。

キャラクター制作を相談する →

参考情報

本文の依頼書・設定・公開準備の例は、制作手順を説明するためのものです。 制作範囲や利用条件は個別の契約によって異なります。