撮影の前に、伝えたいことを揃える。
「いい写真」を、
「使える素材」に
つなげよう。
SNS用の撮影を依頼したものの、「投稿に使える構図が足りない」「商品の特徴が伝わらない」と感じたことはありませんか。
撮影指示書では、撮りたいものに加えて、投稿の目的・必要なカット・納品条件を共有することが大切です。
この記事では、社内撮影でも外注でも使える指示書の項目と、撮影リストの記入例、当日の確認方法を紹介します。
SNS撮影指示書とは?撮影リストとの違い
撮影指示書は、目的、仕上がりの方向性、撮影対象、役割分担、納品条件などを共有する資料です。撮影リストは、その中で「どのカットを撮るか」を管理する一覧を指します。
たとえば「新商品の写真を撮る」という依頼だけでは、商品全体を見せたいのか、質感を伝えたいのか、使う場面を見せたいのかが伝わりません。
写真や動画を使った後に、見る人に何を知ってほしいかまで整理すると、必要な素材を考えやすくなります。
何を伝えるか
商品の特徴、使い方、店舗の雰囲気など、投稿の中心となるメッセージを決めます。
何を撮るか
全体、細部、使用場面など、メッセージを伝えるためのカットに分けます。
何を受け取るか
写真枚数、動画本数、編集範囲、納品形式、期限を揃えておきます。
撮影指示書に入れる7つの項目
指示書は長い資料にするより、判断に必要な情報を探しやすくまとめることを優先します。未決定の項目には、確認担当者と期限を付けましょう。
| 項目 | 記載する内容 | 具体化するポイント |
|---|---|---|
| 目的・対象者 | 投稿の目的、届けたい人、伝えたい特徴 | 「認知拡大」だけでなく、何を知ってほしいかを書く |
| 掲載先・形式 | SNS名、静止画・動画、通常投稿・広告などの用途 | 掲載面、縦横の向き、トリミングの想定を共有する |
| 撮影対象 | 商品名、品番、色、出演者、場所、小物 | 似た商品や旧パッケージとの取り違えを防ぐ |
| 表現の方向性 | 明るさ、背景、色味、人物の見せ方、参考資料 | 参考画像のどの部分を参考にするか説明する |
| 撮影リスト | カット番号、構図、動作、優先度、使用予定 | 必須カットと追加カットを分ける |
| 進行・確認体制 | 日時、集合場所、撮影順、準備担当、現場の判断者 | 撮影中に誰が変更を判断できるか決める |
| 納品・利用条件 | 枚数、本数、形式、編集範囲、期限、使用媒体 | 撮影した全データと納品対象を区別する |
「おしゃれに」だけで終わらせない
「ナチュラル」「高級感」「親しみやすく」といった言葉は、人によって解釈が異なります。背景、光の印象、色数、人物の表情など、見て確認できる要素に分けましょう。
BRIEF EXAMPLE
表現の方向性を伝える記入例
「明るい無地の背景で、商品の色と形が分かる写真にします。小物は商品の用途を説明できるものに絞り、商品の周囲には投稿タイトルを置ける余白を残してください。」
実際に必要な余白や構図は、使用する投稿レイアウトに合わせて調整します。
参考画像には、参考にしたい理由を添える
参考画像を渡す場合は、「背景の明るさ」「手元の距離感」「商品の配置」など、取り入れたい要素を明記します。自社の商品やブランドに合わせて撮影できるよう、再現が必要な部分と提案してほしい部分を分けてください。
そのまま項目を使える撮影リストの記入例
撮影リストは、商品名だけでなく「投稿での役割」を書くと、撮り漏れを確認しやすくなります。以下は、急須と湯のみを紹介する投稿を想定した架空例です。
| 番号・優先度 | 撮影する内容 | 投稿での役割 | 現場での確認点 |
|---|---|---|---|
| 01/必須 | 急須と湯のみの全体 | 投稿の表紙。商品の組み合わせを伝える | 商品全体が収まり、文字を置く余白がある |
| 02/必須 | 持ち手や注ぎ口の近接写真 | 形状と質感を紹介する | 見せたい部分にピントが合い、反射で隠れていない |
| 03/必須 | お茶を注ぐ手元の動画 | 使う場面を伝える | 手元と注ぎ口が見え、動作の前後も収録できている |
| 04/必須 | 手に持った湯のみ | 持ったときの大きさを伝える | 極端な遠近感を避け、寸法情報も別途用意する |
| 05/追加 | 包装した状態と商品 | ギフト用途の投稿に使う | 実際に提供している包装と一致している |
| 06/追加 | 背景に余白を多く残した全体写真 | 別レイアウトや告知画像に使う | 想定する切り抜き位置でも商品が欠けない |
表は記入例です。ページ上での入力・保存機能はありません。社内の表計算ソフトなどへ転記し、撮影済み・確認済みの欄を追加してご利用ください。
必須カットは「これがないと投稿が成立しない」で決める
すべてを必須にすると、時間が足りないときに判断できません。表紙、特徴の説明、使用場面など、その投稿を成立させるために必要な素材から優先順位を付けます。
追加カットは、別の投稿や季節の告知に使える素材として整理します。時間に余裕がある場合に撮る順番まで決めると、現場で相談しやすくなります。
準備から撮影当日までの進め方
1.投稿企画から必要な素材を洗い出す
最初に、撮影後に作る投稿のテーマを並べます。「商品紹介」「使い方」「スタッフ紹介」など、投稿ごとに必要な写真・動画を整理してください。
撮影だけを先に進めると、後から必要な場面が足りなくなることがあります。SNS投稿カレンダーと撮影リストを対応させると、公開までの準備を把握しやすくなります。
2.掲載面に合わせて構図を相談する
静止画、縦型動画、広告など、使う場所によって必要な構図は変わります。横向きに撮った素材を縦に切り抜くだけでは、人物や商品が欠けることがあります。
たとえばMetaは、リール広告で縦型の9:16動画と、操作表示に重ならない位置への重要要素の配置を案内しています。通常投稿を含めたすべての掲載面に、同じ条件をそのまま当てはめず、掲載先ごとの仕様を確認してください。
参考:Meta公式:Facebook・Instagramのリール広告
3.準備物と撮影順を決める
商品、予備の商品、小物、衣装、背景、充電、撮影場所などを一覧にし、それぞれの準備担当を決めます。商品名や品番を撮影リストと揃えておくと、取り違えを防ぎやすくなります。
撮影順は、必須カットを押さえながら、背景や照明を何度も組み直さなくて済むように相談します。営業時間や出演者の参加可能時間も合わせて確認しましょう。
4.最初のカットで仕上がりを合わせる
撮影開始後、代表的なカットを確認し、明るさ、色、背景、商品サイズの見え方をすり合わせます。方向性が違うまま撮り進めると、多くの素材を撮り直すことになりかねません。
動画は画面だけでなく、声や周囲の音も試しに再生して確認します。撮影終了前には必須リストと撮影済み素材を照合してください。
納品条件まで決めると、撮影後が進めやすい
撮影指示書には、撮影後に誰が写真を選び、誰が編集し、どの状態で受け取るかも記載します。
- 写真:納品枚数、解像度、形式、色調整や修整の範囲
- 動画:素材のみか完成動画か、本数、尺、字幕・音声・音楽の扱い
- データ:編集元データや撮影元データを受け取るか、対象と形式
- 進行:初稿日、確認期限、修正回数、最終納品日
- 利用:SNS、Webサイト、広告などの使用先と、合意した利用条件
納品後は、カット番号とファイル名を対応させると、素材を探しやすくなります。「商品名・カット番号・版」などのルールを決め、承認前と承認済みの素材が混ざらないように管理してください。
公開までの確認体制は、SNS投稿の承認フローの作り方も参考になります。
撮影前に使えるチェックリスト
- 投稿で伝えたいことと対象者が明確になっている
- 使用するSNS・掲載面・通常投稿か広告かを共有した
- 商品名・品番・色・パッケージを確認した
- 必要なカットに番号と優先度を付けた
- 縦横の向き、文字を置く余白、切り抜き方を相談した
- 参考画像のどこを参考にするか説明した
- 商品・小物・衣装・撮影場所の準備担当を決めた
- 出演や場所の使用、映り込みの確認を行った
- 現場で変更や仕上がりを判断する担当者が決まっている
- 納品点数・編集範囲・期限・利用条件を確認した
よくある質問
スマートフォンで撮る場合も指示書は必要ですか?
簡単なもので構いませんが、目的と必須カットをまとめておくと役立ちます。機材にかかわらず、商品の特徴や必要な場面が撮れていなければ、投稿制作で困るためです。
指示書を作る時間がないときは?
まず「使う場所」「伝えたいこと」「必須カット」「納品条件」「確認担当者」の5点を共有しましょう。未決定のことを隠さず、撮影前に相談する項目として残すことが大切です。
1回の撮影で何か月分の素材を用意できますか?
投稿頻度、商品数、季節性、出演者、写真と動画の割合によって変わります。期間だけで決めず、予定する投稿ごとに必要な素材を積み上げ、撮影時間内で対応できるかを確認してください。
撮影担当者から構図の提案をもらってもよいですか?
もちろんです。必須条件と提案してほしい部分を分けると相談しやすくなります。撮影指示書は、撮影担当者の工夫を制限するためではなく、目的と条件を共有するために使いましょう。
SNS CONTENT SUPPORT
投稿企画と撮影準備を、
つながる形に。
SNSに何を投稿するか、どんな素材を用意するかで迷っている方は、運用中のアカウントと現在の課題を添えて3Bros.worksへご相談ください。
各SNSの推奨仕様や表示方法は変更される場合があります。撮影・制作時には、利用する掲載面の最新仕様をご確認ください。